第111話
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ゲイは口元に笑みを浮かべて考え込み、セルゲイの様子を見たダドリーは呆れた表情で溜息を吐いた。
「………フフ。シズク、無事で何よりだ。」
ロイド達の様子を静かな笑みを浮かべて見つめていたアリオスはシズクに話しかけ
「うん……お父さんも………!」
話しかけられたシズクは安堵の表情を見せた。
「さ、さてと。それじゃあみんな。そろそろ乗り込もうか――――」
一方気を取り直したロイドが仲間達に促したその時
「………ロイドたち、行っちゃうの………?」
キーアが心配そうな表情でロイド達を見つめた。
「ああ………でも大丈夫だ。絶対にキーアのところにみんなで戻ってくるからさ。」
「ええ……もちろんよ。戻ってきたらまた料理を手伝ってちょうだいね?」
「あ………」
ロイドとエリィの言葉を聞いたキーアは明るい表情をし
「確かにキーアが手伝ってくれたら魔法みたいに美味しくなりますし。」
「だったらいっそ、派手にパーティでもやろうぜ。知ってる連中全員、支援課に集めまくってよ。」
ティオはエリィの言葉に頷き、ランディは笑顔で提案した。
「はは………それもいいな。」
「フフ、けどそうなるとお父さんやリウイ様達も含まれますから、凄い顔触れのパーティになりますよ?」
「確かに言われてみればそうですね………」
ランディの提案を聞いたロイドは微笑み、セティとエリナは苦笑していた。そしてロイドはキーアに近づいてキーアの頭を撫でた。
「………キーア。本当は心細かったんだな。昔のことを覚えていなくて自分が誰かもわからなくて……ゴメンな、気付いてやれなくて。」
「ロイド………うん、何だかちょっとずつ、胸がモヤモヤしてきちゃって………でも………ロイドたちがいてくれてゼンゼン寂しくなかったよ………だから………だからね………!ゼッタイに無事に戻ってきて………!」
「ああ………約束だ!」
こうしてリウイ達は兵達をそれぞれ指揮をしてクロスベル市内の防衛を開始し…………ロイド達は雷竜ガプタールの背にセリカ、ハイシェラ、レシェンテ、リタ、エクリア、狐伯蓮と共に乗り込み、ヨアヒムが潜伏している”古戦場”の奥地にある遺跡に向かった……………!
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