ハイスクールD×D 英雄を求めて
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。正確に言えば、親から逃げる」
「どういうことですか!?」
「言葉通りの意味だ。このままだと、オレは歩みたくもない道を歩まされる。だから逃げる。それがダメなら戦って、最終的には死を選ぶ」
「なんで!?そこまで追い詰められているのですか?歩みたくもない道って?」
「ロセ、『英雄』を知っているか?一般的な意味ではなく、裏の意味の?」
英雄。確かそれは
「過去の英雄といわれる偉人の魂か肉体をもって生まれた人。まさか、リンも?」
「いや、違う。オレは『英雄』ではない。だが、『英雄』に近い存在である。オレの親父はクー・フーリンの魂を、お袋はクー・フーリンの肉体を持つ『英雄』だ。つまり、オレは両方を引いているとも言える。そして、この槍は神器にも組み込まれずに現存しているゲイ・ボルグ。今はルーンで封印しているがな。リンと名乗ってるが、親父達にはクー・フーリンと名付けられた。そして親父や他の『英雄』共は英雄の名を汚すことを計画してやがるらしい。オレはそれには賛同できない。そして決起した時は潰しにかかる!!だが、それは最終手段にしたい。だから、逃げる」
「リン、それは本当なの?だったらオーディン様にも報告しないと」
「無駄だ。まだ何もしていない奴を裁くことはできないし、どんなことをするのかも分からないんじゃな。今逃げ出さないとゲッシュを結ばれる可能性がある。そろそろ行くわ。最後に会えてよかった」
「待って!!もう、会えないの?」
「さあな、分からん。まあ、お互いに生きていればいずれ会う機会はあるだろうさ」
ダメだ、リンを止めることはできない。もう決めちゃってる。もしかしたらこれが本当に今生の別れになるかもしれない。そう思うと涙がこぼれ落ちる。
「あ〜、もう、泣くなって。側には居てやれないが、半年前のあいつみたいな奴から身を守れるものをやるからよ」
リンが右耳に付けていたイヤリングを外して、それを私が付けていたものと付け替える。
「そいつにはオレのルーンを片っ端から組み込んである。そいつがオレの代わりに守ってくれる」
「でも、貴方じゃない」
「聞き分けてくれ。ゲッシュはクー・フーリンを殺した原因であると言ってもいい。それだけの物がある。死ぬことはまあいい。だが、英雄を汚す行為に加担はしたくない。誰もが憧れる英雄。それを汚すっていうのは親殺しよりも罪深いことだとオレは思っている」
「私は、私はそれでも構わない。英雄なんて過去のことよりも、私を救ってくれた『リン』っていう英雄の方が大事なの!!」
「例え、英雄を捨てたとしても、オレはこのままなら使い捨ての道具にされるだけだ。だから、側には居てやれない」
本当は分かっている。だけど、それでも、リンに側にいてほしいと私
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