第二十一話 特地追加派遣
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特地説明会が終えて議事堂を出るとそこは沢山のマスコミや、特地住民を一目見ようと集まった野次馬で埋め尽くされていた。幸い入口から車までは兵士が封鎖しているのでマスコミの質問に答えることは無かったのだが、その代り慣れている俺でも目を閉じたくなるほどのフラッシュがたかれている。シェーンコップとテュカ達は事前に用意しておいたサングラスをかけている。何とか車に乗り込むと来た時と同様に前後に十数台の護衛車両が付き出発した。
出発して少しするとハイドリヒが俺に話しかけてきた。
「閣下、新たに特地に派遣する部隊の選定が終わりましたのでご覧ください」
そう言うとハイドリヒは手に持っていた端末を俺に渡してきた。昨日の夜に決定したのにも
う選定し終えたのか?俺が承認する前に既に決めておいたのか…徹夜して決めたのか……どっちもあり得るな。そう考えつつ渡された端末を見る。
【特地追加派遣部隊】
『第六SS機甲師団』
『第九SS機甲師団』
『第七SS機械化歩兵師団』
『第十一SS機械化歩兵師団』
『第五SS混成師団』
『第六SS独立砲兵連隊』
『第二SS特殊任務連隊』
『第八SS特殊任務連隊』
『第一試験大隊』
ふむ、とうとうスペツナズも投入か、ゲリラ対策だろうな。
しかしこの最後の『第一試験大隊』って何だ?”SS"がついていない辺り武装親衛隊所属ではないようだが……。
「なぁ、この最後の第一試験大隊と言うのは何だ?SS所属ではなさそうだが?」
「何でも開発部が最近開発した新鋭戦車を試験的に運用するために結成された部隊だそうです。ちょうど良いので戦闘データも取らせようかと思い加えました」
新鋭戦車?開発部でそんな計画あったか?
おれの疑問に気が付いたのかハイドリヒが言葉を加えた。
「閣下が開発部に依頼した”アレ”と”アレ”で編成された部隊です」
”アレ”と”アレ”?………4か月前に依頼していたアレか
「それと……ウェーデント伯爵が私も特地に行きたい、と……」
ウェーデント伯爵……。
ウェーデント伯爵家とはロンディバルト民主共和国領内にある自治区のひとつを任されている旧ガルメチアス帝国の貴族だ。
占領地があまりにも広大なので、良識的な貴族は処罰せずにに一定の地域の治安維持を任せている。その一人がウェーデント伯爵家と言う訳だ。伯爵家と言ってもせいぜい治安維持用の兵力とそれを維持するためのささやかな土地を有しているだけなので大した問題はない。元々ハイドリヒが厳しい選定の元任命した貴族だからな。
で、中でもウェーデント伯爵家の現当主であるウォルフ・フォン・ウェーデント伯爵は元々平民だったこともあって、平民を差別することなく領地を発展させたことで多くの平民から支持されていた。ハイドリヒはそこに目を付けた
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