第十五話 大統領救出作戦
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周辺で陽動を行っている頃、ローゼンカヴァリエ連隊第一中隊と第三偵察隊の一部メンバーはイタリカ南門から城内へと侵入を果たしていた。
「城門クリア」
「よし、本当によく眠っているな・・」
副連隊長のディートヘルムは城壁付近に座り込んでいる帝国兵たちを見ながらつぶやいた。
これはテュカが使った眠りの魔法によるものである。
「第三小隊は城門で待機しろ。残りは続け」
■ペルシャール・ミースト
俺は今ベッドにいる。そしてその周りには5人のメイドがいた。
俺が起きるとピニャ皇女と話してた時に控えていたメイド長が謝罪してきた。なにやら”報復する野であれば力を貸す所存、しかしミュイ様には矛先を向けないで頂きたい”とか言ってる。普通に聞いたらただ謝ってるように見えるが、要するにピニャ皇女を含めて町を攻撃するのなら力を貸すから伯爵皇女だけは手を出さないで、ということだ。結構このメイド長怖いこと言うな。政治家にでもなったほうがいいんじゃないか?
俺がそんなこと考えているとすぐ横から聞きなれた声がした。
「閣下、こう言っていますからこのままイタリカを占領してみてはどうです?」
シェーンコップがついて来たことを今思い出した。それにしても町を武力占領?
まぁ今こちらに向かっている機械化歩兵大隊でも十分制圧可能だが。その後の統治が心配なんだよなぁ。下手すると民間人まで帝国につきかねん、今はやめておいた方がいいだろう。とりあえず人心掌握を行った後だな。それもあまり時間はかからんだろう。とりあえず物資を恵んでこちに来れば生活が豊かになるし安全安心だよと言えば大半はこちら側に流れるだろう。
それにしてもシェーンコップ、さっきからヘラヘラと笑みを溢しやがって、ご主人様って言われる度にどんどん笑みが凄くなってきている。
ていうかこれからどうしようかな。たぶん今頃ハイドリヒが救出作戦を考えてるだろうし、今はこのまま寝てるか。さっきの騎士団もピニャ皇女にお叱りを受けてるみたいだし、危険はないだろう。
・・・・・・・・・・・・・・
暫くするとメイドの中の二人が何かを感じ取ったのか部屋を出て行った。
「あのー今の二人は?」
俺が質問するとメイド長が教えてくれた。
どうやら今の二人はマミーナとペルシアというようで、ヴォーリアバニーキャットピープルなんだそうだ。ちなみに髪の毛が蛇になっている子はアウネラで、黒髪の子は人種でモームという名前だった。
なんでも先代の当主が開明的な人物だったそうで、人間至上主義だった帝国では珍しく亜人を積極的に雇用していたらしい。この世界にも人権差別があるのか・・・こりゃまた面倒だな。
数百年の間これなのだからそう簡単には解決できなさそうだ。
10分ほどすると扉が勢いよく開かれた。
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