第四部五将家の戦争
第六十二話天下の乱れんことを悟らずして
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線を交わらせ、それでもなお笑みを浮かべ、穏やかな声で最後のひと押しを放った。
「それでも可能な限り努力してくれ、頼む。見込みの少ない作戦を敢行する羽目になるのは御免だ――この国で戦争するならこんなものだ。“好き好んでこの国の軍隊で将校になった”責務だと思ってくれ」
ぬるま湯のような気怠い空気のなかで静かに光帯の光を受けながら、六芒郭は“その時”に備え、徐々に徐々にその牙を研ぎ澄ましている。
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