美の四心《ビー・テイフル・ハート》との邂逅
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――――何と言う事だろうか。
最初のいざこざからは一転、(一応は)綺麗な連携でモスギルディを追い詰めている。
お互いがお互いを睨んでいるのは、まぁ多分気のせいだろう。
……実のところブルーは、唇云々のくだりから思い切りパンチを打ち込んでいた
しかし、それをモスギルディは直に受けてなおケロッとしており、中々の強敵であることが窺えたのだ。
だからこそのコンビネーション(モドキ)なのだろうが、それにしても結構な息の会い様である。
「なんだろ……普通に戦えている事に違和感があるわ……」
「……それ、末期」
ブルーのつぶやきにグラトニーが返すが、彼女の言葉もそう間違いとは言い難い。
なにせ何時もは、やたらと(悪い方で)ノリが良く何でもかんでもツインテールに結びつけるテイルレッドと、脱ぎたがり砲撃しまくり周りに被害を与えるテイルイエローに囲まれているのだから。
軽く害を被っているとは言え、それでもグラトニーとならごく普通に闘えているのだから、そう思ってしまうのも無理からぬ事だった。
だから恐らく、内心ではそれなりの信頼を置き始めているに違いない。
……横目で睨み合っているのは、きっと見間違いなのだから。
「そう言えばトゥアール、レッド達の方は大丈夫?」
『はい。ただいまお二人共々、絶賛大健闘中―――』
『アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!』
『あああぁぁあああぁぁああああああああぁあぁぁぁぁぁああああっぁぁぁ!??』
『―――ですので』
「ねぇとんでもない物が聞こえたんだけど、ちょっと!?」
「……無事、祈る」
通信越しに聞こえる雷鳴がとてつもなく不安を湧き起こし揺さ振ってくるのだが、依然として目の前にはモスギルディが居る為、なるべく早く片付けて救出に向かおうと正面に向き直った。
グラトニーもまた耳に付いた、トゥアールからのプレゼントだろうインカムから手を放し、また正面を見据えた。
「麗しい唇が二つも並ぶとは何と美々足る光景か……ちっちゃく可愛いキッス! 乙女のみずみずしきキッス、あぁなんと甘やかなかほり漂う事か……! 必ずぅ、必ずコレクションに入れて見せま―――」
「「キモイ」」
異口同音で【ブレーク=ショット】とウェイブランスの投擲がヒット。
割と遠慮無しで放たれた二つの遠投は相乗効果を生み出して、モスギルディを縦に数回転させる。
……今度は慎重さを考慮に入れたのか、グラトニーは前でブルーは後ろ。
お互いにアクションを起こす事は無かった。
「せっ!!」
「ぶはっ!?」
だが全力で前に突撃した為、後方へ盛大に砂がぶちまけられた。
未だによろめいて行動できないモスギルディへと容
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