美の四心《ビー・テイフル・ハート》との邂逅
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見よがしに胸見せ付ける―――バビョッ!?』
「「えっ?」」
……100%私怨たっぷりのアドバイスが、何故か途中で奇妙な音声に変わり、レッドのイエローの顔が真ん丸な目と三角な口になってしまう。
『……ブルー、五月蠅い。って言うか邪魔』
『ワッハッハ! 如何やら弱体化している様ですが、それでもやはりグラトニーは強いですな! このモスギルディ、その愛らしい唇を何としても手にいれたくなりましたぞ!』
『……キモイ』
まあ……その答えはすぐに帰って来たが。
どうも二人が居ない理由は別々の位置で闘っているかららしく、先程のイエローへの通信へ反射的にツッコんだ際、どうもブルーが障害になる位置へ陣取んてしまっていたらしい。
それを戦闘を続けていたグラトニー、及びもう1体のエレメリアン・モスギルディが死角からふっ飛ばした為、先の素っ頓狂な声が生まれたと言う訳だ。
……地味に大らかな部長の様な喋り方をしているという、要らない情報も追加で分かった。
『アンタもっと連携考えなさいよ!! 協力してほしい、って言ったの何処のどいつよ!?』
『ミュンヘン』
『“独逸”の都市なんか聞いてないわよ!?』
『響きが好き』
『知らないわよ!?』
パピヨンギルディと相対しテイルレッドは少し引け腰気味、テイルイエローも怒られたからかシュンとしているが、しかし向こうは如何やら寒いおふざけを交えるぐらいには余裕がある様子だ。
このままでは駄目だと己を鼓舞し、レッドはイエローへ檄を投げる。
「でも今日は何時にも増して、良いツインテールだぜイエロー! もっとやる気出してくぞ!」
「は、はぁい? 分かりましたわぁ、ありがとうございますご主人様ぁん」
結果イエローはやる気を出したが、レッドのやる気が少し抜けた。
とろけた声で身をくねらせながら返事を返されたのだ。……彼女の脱ぎ癖も相俟って、そりゃあ微妙な心境にもなる。
「いや〜、見事ですねハイ。流石の破壊力です脱ぐツンテイルズさん」
(……何か飲むヨーグルトみたいに呼称されてるし)
レッドの心へ更なる微妙さが叩きつけられるも、されど気を抜いている暇は無いらしくパピヨンギルディは改めて鱗紛を撒き散らし始めた。
「それはですねぇ、落したり避けたりしなくたって大丈夫ですよ〜ハイ。痛くはありませんから」
フィンガースナップで音を響かせれば、次の瞬間には既に数十もの銅板が復活し、パピヨンギルディの周囲を取り巻き、螺旋を描いて回り出す。
やがて一旦横向きになってピタッと制止し、切れの良い動きで平たい面の部分をレッド達の方へ向けて来る。
と……陽光の角度や加減のお陰だろうか。
その銅板の表面に、何やら彫られているのが確認で
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