美の四心《ビー・テイフル・ハート》との邂逅
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は、蝶々型のエレメリアン。
今まで伝説や幻か否かに関わらず、全てが動物型だったのに、此処に来ていきなりの昆虫型だ。
一線を画しているのは誰にでもわかる。
加えてダークグラスパー来訪の後なので、偶然で済ますには聊か違和感の大きすぎる、何かしらのつながりがある事も、またテイルレッド達は悟っていた。
「あ、自己紹介がまだでしたねぇ。えー、わたくしダークグラスパー様が統括する直轄部隊、およびアルティメギル四頂軍が一つ『美の四心』の先鋒でして〜……パピヨンギルディと申します、ハイ。……あぁ、あと個人的に『唇属性』を求めて活動してます〜」
何故だかえらく腰の低印象を受ける喋り方ではあるが、口から放たれた肩書きはやはり聞き覚えがない物で、同時にやはり今までのエレメリアンとは何かが違うのだとより一層確信させる。
だが如何もテイルレッドは覚え切れていないらしく、ボケッとした顔で佇んでいる。
……ゲームで言えば、“ツインテール”パラメータに全ポイント振って、後に先にもソコ以外は知らんぷりな状態なのが彼・彼女だ。
極端すぎる特化型なのだから、まあ無理もなかろう。
「ダークグラスパーが直轄部隊、そしてアルティメギル四頂軍の一角、美の四心! ……中々に手ごわそうな相手が出てきましたわね、レッド!」
「え!? あ、あぁ……うん、そうだな! 今までの奴とは違うみたいだ……気を引き締めよう!」
そんな(対して情報量も無いのに)頭を悩ませるレッドとは、まるで対照的なのがイエロー。
ヒーロー番組で培った『好きなジャンルならパーツの名前さえ一言一句忘れない』驚異の記憶力を、此処で発揮し始めた。
何と彼女はテイルギアの各部位の名前、役割すら頭に叩き込んでいる。
パーツの一個一個、その総て個別に長文が割り当てられていると考えれば、その記憶力は侮りがたい。
……しかし何かの役に立つかと言えば、正直な所“微妙”の一言。
ここ一番や最後で格好付かないのは、属性力を主に置いて闘う者達の共通点なのだろうか?
「あの〜、ちょっと良いですかテイルレッドさん」
「……何だよ」
兎に角レッドはブレイザーブレイドを、イエローはヴォルティックブラスターを構え、いざ戦闘開始……の前に丸まったストロー状の口を撫でながら、パピヨンギルディがまぁ待ってと手で制してくる。
一応聞いておこうかと、レッドもイエローも武器を軽く下げ―――
「あのですねー、あなたの唇が欲しいのです―――」
『慧理那さん、fire!!』
「了解ですわ!!」
―――言いきる前にヴォルティックブラスターが火を噴いた。
心なしか、トゥアールの声もイ
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