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『曹徳の奮闘記』改訂版
第八十一話
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 既婚者である三十代の兵士はそう思ったりしている。

「………けふ、砂糖が(朝からイチャイチャしないで下さい。俺の槍が戦闘準備万端ですよ……)……」

 まだ見既婚の二十代の兵士は何故か知らないが口から砂糖を吐きつつそう思っていた。

 なお、俺と桜花のイチャイチャはクロエが訓練所に来るまでしていたりする。

 まぁかなり怒られた事だけは言っておくか。

「あれは反省しとくべきだな」

「あ、当たり前だッ!! あんなところでイチャイチャとするなど……」

「隠れてやるべきだった」

「反省する気は無いのかッ!!」

 クロエが顔を赤くしながら叫んだ。

「メシ食いながら叫ぶなよクロエ。ご飯粒飛んだしよ……」

 俺はクロエから飛んで顔に付いたご飯粒を取って食べた。

「…………」

 ん?何でこいつは更に顔を赤くするんだ?

 ……いや待て、俺は今何をした?

『顔にクロエから飛んで顔に付いたご飯粒を取って食べた』

「あ……」

 ……やってしまった……。

「……済まんクロエ」

「いや……気にするな。ご飯粒を飛ばす事自体騎士としてあるまじき行為だからな」

 クロエはそう言って俺から視線を剃らす。

 いやほんとゴメン……。

 それからの俺とクロエは黙々と朝飯を食べた。




 後の雪蓮からの証言では。

「もう朝からあそこの空間は何とも言えなかったわ。二人ともチラチラと見ては背けるしね。初々しくて私の口から何故か砂糖が大量に出たわ」

 だったらしい。





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