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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#7
戦慄の侵入者U 〜Parasite Green〜
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は一番正しく合理的な方法をシャナは選択した。
(傷はトーチで修復出来る! 幽波紋(スタンド)で操られてるから
相応の痛みを伴うかもしれないけれど、四の五の言ってる暇はないッ!)
「!!」 
 シャナの足下の草むらに、紅蓮の炎で出来た紋章が浮かび上がった。
 そして頭上に高々と掲げ上げられ、立てた一本の指先に集まる無数の光を見て
意図を察した承太郎が怒気の籠もった声で叫ぶ。
「シャナッ! 余計なマネしてんじゃあねー! 
テメーはスッ込んでろ! こいつの相手はオレがする!」
「ッ!」
 予想外の返答。
 だが明確な拒絶の言葉に、シャナの思考が一瞬止まる。
 しかしそんな言葉など無視して何故封絶を実行しないのか?
不明瞭な感情の動き、その心の空隙に怒りが流れ込んだ。
「強がってられる状態!? おまえ! そのままじゃ目を潰されるわよッッ!!」
 少女の怒鳴り声が周囲の取り巻く木々の間に響いた。 
「フッ、甘いな? マジシャンズ……“そんな程度ではすまさない”
このまま眼球を抉り取った後、開けた眼窩を通して脳幹を串刺しにし、
更に「その中」を掻き回してやる。イタリアン・ジェラードを作るように丹念にな……」
 花京院はその美しい顔に冷酷な微笑を浮かべ、
シャナに向けて艶めかしく指先を動かした。
「DIO様に逆らいし愚か者にはッ! 最も(おぞ)ましき死を!!」
 壮烈にそう叫んで花京院は、細い右腕で空間を真一文字に薙ぎ払い
それを水平に保ったまま清廉に直立した。
「こ、こいつッ! 調子に乗ってくれちゃってぇ……!」
 シャナは花京院を睨み付けた。
 しかしそれは半ば八つ当たりに近い感情で、
心の内は先刻の承太郎の言葉に対する疑問でいっぱいだった。
 出会ってまだ一日しか経ってないが、その密度が大きかったので
空条 承太郎に対する大体の人格分析は出来ていた。
 その性格は、徹底して冷静沈着。
 高い知能と深い洞察力を併せ持ち、いかなる状況でも合理的、
柔軟に対応する判断力を備えている。
 だから、今の言葉はどうみても彼らしくない不合理な発言だった。
“こんなに感情的になる男じゃなかったはずだ”
 その証拠に今だって、目の前の女の攻撃をバカ正直に真正面から受け止めている。
 蹴り飛ばして引き剥がすなり、幽波紋(スタンド)で投げ飛ばすなりすれば良いのに
一向にそうする気配はない。
 傷つけるのが嫌なのか?
 なら、さっき自分がやろうとしたように封絶の中でそれを行えば
良いのだがそれも駄目だという。
 一体何がそんなに気に入らない?
 腕を斬り落とすといってもそれは一時の事、
痛みは感じるだろうが傷はトーチで修復出来るのだから何の問題もない。
 その事は 「仕方がない」 と昨日確かに承
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