暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第532話】
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ずかしさが勝ってるのだろう――と、空間の揺らぎを感じた、またあそこに戻る――、後は美冬と未来の二人。

 空間に亀裂が入り、世界が崩壊――俺と篠ノ之の二人は視界を覆うほどの目映い閃光に包まれた。


「あ、戻ってきたよ」

「今回は約三分……戻ってくる間隔が長くなってますわね」

「ねぇ簪、何か理由はわかんないの?」

「……そこまでは。 ……ただ、意図して時間を稼いでる様にも……」

「時間稼ぎ……敵の目的は一体何なのだ……」


 簪が到着していて、意識のなかったラウラも既に目覚めていてこの場に美冬と美春、未来を覗いた専用機持ち女子全員の救出に成功した。


「ヒルト、後は美冬と未来の――」


 簪の言葉の途中に、美春からの割り込み通信が入り込む。


『大変だよヒルト! 敵の攻撃が急に強まってきてる! 美冬と未来、二人同時に攻撃受けてる!!』

「……!?」


 その美春からの連絡に、俺は自然と二つの扉の前に立った。

 二人同時攻撃――精神攻撃事態負荷が強いのに片方ずつしか救助できない――。

 そう思っていると、徐に鈴音は未来の扉のドアノブを回すのだが。


「な、何よこれ! あ、開かない……!!」


 それを聞いてシャルは美冬のドアノブを回すのだが――。


「こ、此方も開かないよ!?」


 美冬のドアも開かず、シャルは困ったように俺を見た、慌てて俺も美冬と未来の扉のドアノブを回す――と、俺だけはスムーズにドアノブが回った。

 この事態に篠ノ之は呟く――。


「もしかして……この場所で最初に救助に来た有坂しか認識出来ないのではないのだろうか?」


 俺自身深くは考えていなかったが、もしかするとこれも敵の仕掛けた罠だろうか――。

 まごまごしている内に、時間は無情にも過ぎ去っていく。


「っ……嫁が苦しんでいるのに、私は……無力だ……」


 ラウラのそんな言葉が耳に届く――無論無力だ何て俺は思っていない。

 未来の扉を見ながら俺は呟く。


「……未来、後で必ず迎えにいくからな。 ……今は、美冬から……だ!」


 ドアノブを回し、俺は飛び込んだ。

 目映い閃光に包まれるその瞬間、また声が聞こえてくる。


『本当にその選択で良かったの?』


 その少女の囁き声が、俺の心に深く刻み込まれた。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ