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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第103話
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「くっ、そんなものが………」

「……操られているくせに知恵が回りますのね。」

ランディとティオの説明を聞いたエリィは驚き、ディーターは唸り、マリアベルは厳しい表情で呟いた。

「……―――仕方ない。ランディ、打って出よう。」

そしてロイドは考え込んだ後提案し

「ああ………それしか無さそうだな。」

ロイドの提案にランディは頷いた。



「ロイド君……!?」

「あなたたち………無駄死にをするつもり!?」

2人の会話を聞いたディーターは驚き、マリアベルは厳しい表情で尋ねた。

「いや、その導力爆弾の設置を妨害するだけです。」

「ま、そのまま小競り合いになっちまう気はしますけど。」

「勿論、私達も行くわよ。」

「メンバーとして当然です。」

「ああ………サポートは頼んだ!」

「エリィ、ティオさん………」

エリィとティオの言葉を聞いたマリアベルは真剣な表情で2人を見つめ

「ふふっ………これが私の仕事だから。」

「……心配ご無用です。これでもそれなりの修羅場は潜ってきましたから。」

見つめられたエリィは微笑み、ティオは静かな表情で答えた。

「無論、俺達も無駄死にするつもりはありません。警察本部か副司令の部隊か……応援が来るまでの辛抱ですから。」

「ゲート前なら地形の利もある。ま、俺達に任せて下さいよ。」

「………わかった。女神(エイドス)の加護を―――くれぐれも気を付けたまえ!」

そしてロイド達は総裁室を出て、エレベーターに向かおうとしたが、その時マリアベルの私室からキーアが出てきた。



「あれー?………ロイド達、どこ行くのー?」

「キーア……」

「はは……ちょいとお仕事でな。」

「ふぅん。キーアも付いてっていい?」

ランディの話を聞いたキーアは無邪気な笑顔を見せて尋ねたが

「そ、それは………」

「………えっと………」

エリィとティオは言い辛そうな表情になって言葉を濁し

「……だめだめ。子供はもう寝る時間だろう?シズクちゃんだってちゃんと寝てるんだから―――」

ロイドはキーアをいさめた後話し続けた。するとその時シズクがキーアの背後に現れた。

「シズクちゃん……」

「……起こしちまったか。」

シズクを見たエリィは驚き、ランディは溜息を吐いた。

「ご、ごめんなさい……目が覚めてしまって……」

「いや……うるさくしてゴメンな。―――マリアベルさん。2人のことを頼みます。ちゃんと寝かせておいてください。」

謝るシズクにロイドは微笑んだ後、自分達を見送りについてきたマリアベルに言った。

「……ええ、わかりましたわ。―――さあ2人
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