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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十九話その2 戦後処理は大変です。
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ン・・・・」
シャロンが顔を上げた時、雷鳴が光り、彼女の顔を照らし出した。イルーナはぞっとなった。そこには満面の微笑がうかんでいたのである。先ほどの悲しみに取り乱していたシャロンの影は完全に消え去っていた。だが、イルーナの瞳にはシャロンの微笑の裏に狂気じみた色が見え隠れしているのが見て取れたのだ。
「イルーナ、ありがとう。そのことを気づかせてくれて。感謝するわ」
「シャロン!!」
イルーナが手を伸ばしたときには、シャロンは優雅な足取りで部屋の外に出て行ってしまっていた。
それから数年後だ。シャロンが騎士団はおろか、公国、いや、世界に対して大規模な反乱を起こし、全世界を恐怖と炎、そして焦土に叩き込んだのは――。
* * * * *
『・・・・・そうだったんだ』
アレーナは今明かされる親友とシャロンの確執について聞き終わった後、ぽつりとそう言った。漏らした感想はそれだけだった。それだけしか言えなかったのだ。
「ラインハルトとキルヒアイス・・・・いいえ、この世界に生きる人々には申し訳ない、では済まされないわね。一個人の前世の因縁がこの世界の人々を殺し、この先もっと殺そうとしているのだから・・・・」
『イルーナ、それは少し違うわよ』
アレーナはずっと真面目な顔だったが、今やその顔には厳しさも加わっていた。
『よく聞きなさい!どのみち戦争によって多くの人々が死ぬことは原作でもあったじゃない。その要因があなたであろうが、他の者の起こしたものであろうが、死ぬべき人は死んでいく。それは連綿として続くのよ。過去も、現在も、そして未来もね。だから免罪符になる・・・なんて私は言わないわ。そういうのは詭弁よ。いい?私が言いたいのは、あなたの全力を発揮してこのバカげた争いを一切合切終わらせなさい、という事なの!ラインハルトとキルヒアイスをサポートして、帝国と同盟を一つにまとめて、そしてシャロンをブチ倒してあなた自身がケリをつければ、数十年は戦争はなくなるじゃない!!そんな簡単な話じゃないかもしれないけれどさ、少なくとも、私たちはできることを全力でやろうよ!!ウジウジ悩んでいたって何も変わらないのよ!!』
「アレーナ・・・・」
イルーナは絶句した。普段しれっとしているアレーナがこんなにも真剣な言葉を叩き付けてきたのは前世ですらなかった。まったくの初めてだったからだ。
『私はあなたを支えるから。ラインハルトとキルヒアイスを支えるのと同じように、あなたをずっと支えるから!』
ディスプレイ越しにアレーナが叫んでいる。怖いくらい、真剣な、そして心のこもった瞳をして。不意に彼女は相好を崩して、優しく言った。
『フィオーナ、ティアナだって同じよ。いつまでも一人で『お姉さん』ぶって抱え込んで
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