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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十九話その2 戦後処理は大変です。
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ない。ただ、自分でけりを付けなくてはならない場面に出くわしたら、その時は私が蹴りを付ける。それでいいですか?』
「結構。そうでなくてはね」
アレーナがちょっとうれしそうにうなずいて見せた。イルーナもだ。
ラインハルトとキルヒアイスの通信が終わった後、彼女たちはもう一度極低周波端で会話を再開した。
「ベルンシュタイン中将に監視の強化を。アレーナ、これは私の勘なのだけれど・・・・」
イルーナはほっそりした白い指を自室の机に打ち付けながら、
「例のベーネミュンデ侯爵夫人を中心とした対ラインハルト包囲網・・・・彼が影の立役者じゃないかしら?」
『彼が?』
「ええ・・・・。原作ではベーネミュンデ侯爵夫人には味方らしい味方はいなかったわ。私が知っているのはフレーゲル男爵くらい。彼にしてもベーネミュンデ侯爵夫人を利用しようと近づいてきたにすぎない。ところが、あなたの仕掛けた盗聴器から聞こえてくるのは、帝国軍少将、宮内省の役人、そして彼女の幼馴染だという貴族。明らかに原作よりも立場は強化されているじゃない」
ディスプレイ上でアレーナはうなずきを返した。それに対しリズミカルに指を叩きながら、
「つまりは、彼らは今まで点に過ぎなかった。その点を結び付けて線とした立役者がいる。それが彼だという事。今は何も証拠がないけれど、もしこれが事実だとしたら、この一点をもってしてもベルンシュタイン中将はラインハルトの敵だという事になるわね」
『どうする?始末する?前回のアンネローゼ誘拐暗殺未遂事件の事があるわよ』
アンネローゼ誘拐暗殺未遂事件については、帝都からの情報はラインハルトに届いていない。そんな事態になれば彼は激怒して帝都に戻ると言い出すだろう。今のこの状況ではそれは得策ではない。そう判断した二人は未だにこのことを伏せているのだ。もっとも帝都オーディンにおいてもアンネローゼ誘拐事件は秘中の秘密として関係者の口を固く閉ざしていた。
「アレーナ、私たちは・・・・シャロンじゃないわ」
イルーナの眼には一瞬言いようのない悲しみがうかんでいた。
「だから障害物となる人を、重しをどけるようにして殺すことはできない。やりたくない。あなただってそうじゃない?」
『私はあなたとは違うわ』
アレーナはしれっとした顔で言った。
『もっとも、私はシャロンとも違うけれどね。・・・・ま、あなたの気持ちはわかっているつもりだけれど』
イルーナは長いことだまっていたが、やがて重い重い吐息を吐き出した。
「これは、今まで誰にも話したことのなかった事。前世ですら私の胸に秘めておいたこと。でも、もう・・・・・」
アレーナはじっと親友の顔を見つめてきている。イルーナはまた、ほうっとと息を吐き出すと、
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