第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#6
戦慄の侵入者 〜Emerald Etrange〜
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が利いて「本体」を見つけ易いから
木の上に昇ったのだろう。
「さて、シャナのヤツは動きながら本体を探す。
オレはここで待ちながら本体を探す。
つまり、ハサミ討ちの形になるな……」
紫煙と共に承太郎はそう呟く。
やがて根本まで灰になった煙草を指先で弾いた。
そして二本目を口に銜えようと制服の内ポケットにその手を忍ばせた刹那。
「あ、あの、空条、君?」
唐突な、声。
承太郎が振り向いたその先に、控えめな印象の少女が真っ赤になった顔を
両手に抱えた学生鞄に伏せて立っていた。
「!」
渇いた風が、草叢を揺らす。
気流が、静寂に舞い踊る。
その少女との邂逅により。
彼。
空条 承太郎の。
日常崩壊の序曲は、音も無くその幕を上げた。
←To Be Continued……
『後書き』
はいどうもこんにちは。
女に守られるより共に戦う方がずっと良い。
逆に強がって一人で戦おうとするのはもっとイイ、
というのは前に書いたので割愛しますが、最後に出てきたこの娘
最初は別に何も感じなかったのですが(そりゃもう見事なまでに)
読み進めるごとに「なんかヤな女だなこいつ・・・・('A`)」という
想いが積み重なってきて、味方である池を糾弾した時にソレは確信に変わりました。
「内気な女の子」と「内気である自分に酔っている女」は
似ているようで全然違います。
そしてダメ男やDV男に引っかかる、
引っかかり続けるダメ女の典型例は圧倒的に後者です。
本当に内気な娘は、普段の生活に別段ストレスを感じてはいません。
少々理不尽な事があっても自分はこうだから仕方ないと
割り切って(ある意味「覚悟」して)いるため心の負担にならないのです。
(逆に庇護欲をそそって(まともな)男が寄ってくるでしょう)
しかしソレとは逆、「内気な自分に酔っている女」は話が別です。
当然本来の自分と違った自分を演じているだけ、偽っているだけなのですから
己の「本心」と「乖離」が生じそれは凄まじい精神の過負荷になります。
当たり前です「出来もしない事を無理やりやろうとし」
その事実に気付いてないわけですから、その溜まった「抑圧」と「鬱積」は
ある日突然『爆発』します。そしてソレが向かう「対象」は
その自分を追い詰めた「ダメ男」に向かうのではなく、
自分を守ろうとしてくれた「家族や友人」に向かうのです。
まさに「アンタなんかに何が解るの! 私はこれで良いの!」
というわけです。
ケースが違いますが某カルト宗教団体(という名のテロ組織)
に洗脳された者も同じようなリアクションを取るそうです。
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