第71話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、それは………」
「………えっと………」
エリィとティオは言い辛そうな表情になって言葉を濁し
「……だめだめ。子供はもう寝る時間だろう?シズクちゃんだってちゃんと寝てるんだから―――」
ロイドはキーアをいさめた後話し続けた。するとその時シズクがキーアの背後に現れた。
「シズクちゃん……」
「……起こしちまったか。」
「ご、ごめんなさい……目が覚めてしまって……」
「いや……うるさくしてゴメンな。―――マリアベルさん。2人のことを頼みます。ちゃんと寝かせておいてください。」
謝罪するシズクにロイドは微笑んだ後、自分達を見送りについてきたマリアベルに視線を向けた。
「……ええ、わかりましたわ。―――さあ2人とも。ココアでも淹れてあげますわ。暖かくしてお休みなさい。」
「え、え……」
「………………………」
そして戸惑うキーアと黙り込んでいるシズクはマリアベルに押されるかのように、マリアベルの私室に入り、ロイド達はエレベーターに乗って降りはじめた。
「………………」
「絶対に……守らないとね!」
「……はい……!」
エレベーターが下に向かっている間ロイドは静かな笑みを浮かべて黙り込み、エリィの言葉にティオは力強く頷いた。
「一応言っておくが……クロスベル警備隊は精鋭だ。操られているとはいえ、薬の影響も馬鹿にはならねぇ。多分、今までで一番、厳しい戦いが待ってるはずだ。」
「ああ……わかってる。俺達のチームワークが試されるってことだな。その……ルフィナさん。ルフィナさんは――――」
ランディの忠告に頷いたロイドは心配そうな表情でルフィナを見つめてある事を口にしようとしたが
「『自分達がやられた時に備えてビル内に残っていて欲しい』なんて頼みは聞かないわよ。一応私は今は特務支援課の指揮下――――セルゲイ警部の指示である『自分達の代わりにロイド君達をフォローする事』に従って動いているのだから。」
「う”っ………」
「クスクス、先回りされちゃったわね♪――――支援課のビルが襲撃される直前に市外の街道や山道に潜伏しているジョーカーお兄さん達や”西風”の二人に状況を手短に伝えて、救援に来るように指示をしておいたから、警備隊の動きでレン達がどこにいるかわかったら、援軍に来てくれるから、それまでに耐え抜けば警察本部やタングラム門からの応援が来るまで確実に凌げるわ。」
ルフィナが先回りして自分の頼みを断り、それを聞いて唸り声を上げているロイドをからかいの表情で見つめていたレンは気を取り直してロイド達を見回して答えた。
「フフ、まさかこの状況が起こる事も予想して既に手を打っているなんて、さすがレンちゃんね。」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ