暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第3章:再会、繋がる絆
第52話「辿り着いた世界で」
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、優輝の持つ魔法で最も貫通力があった。
  だが、椿と葵の拘束を破り、防御に徹したジュエルシードの魔力には敵わなかった。

「く...ははははは!!なにをするかと思えば!その程度、通じんよ!!」

「(ダメだ!こいつは人一人の力でどうにかなるモノじゃない!!)」

  できれば司の天巫女としての力を使わずに倒したかった。
  その想いで優輝は魔法を放ったのだが、それさえ通じないとなると、どうしようもない。

「....悪い、司さん。頼る事になってしまった。」

「っ...ううん。大丈夫...私、頑張るから...!」

「頼んだ。....フェイト!奏!椿!葵!足止めだ!」

  結局最終手段に頼るのに、優輝は悔しがる。
  それでも、司が天巫女の力を使うまでの時間稼ぎのため、クリムに襲い掛かった。

「...っ!」

〈....使い方は至って簡単です。...ただ、純粋に祈るだけです。〉

  祠から三つのジュエルシードを手に取り、司は天巫女の衣装になって祈る。

「司さん!」

「ははは!たった三つで俺に対抗できると思うてか!!」

  ジュエルシードが強く光を放つと同時に、足止めを突破してきたクリムの手が迫る。

「――――っぁあっ!!」

「な....!?」

  瞬間、洞窟内を埋め尽くすほどの強い光が放たれる。

「これが...ジュエルシードの本当の力...。」

「...凄い....。」

  強大すぎる...だが、害のないその魔力に、実際にジュエルシードに関わってきたフェイトと奏が驚愕する。

「....く...ははは!!それがどうした!所詮三つ!こっちは21もある!圧し潰してやらぁ!!」

「させない!!」

  21個の暴れるような魔力と、3個の純粋な輝きのような魔力がぶつかり合う。

「っ...!崩れる...!」

「脱出しなさい!急いで!」

  もちろん、それほどの規模の魔力がぶつかり合えば、洞窟は持たない。
  優輝たちは急いで洞窟を出た。

「はははははははははは!!!」

「くっ....ぁあああああああ....!!!」

  暴れようとする魔力と、それを抑えようとする魔力。
  互いに打ち消し合う二つの魔力だが....。

「っ...!押され....!?」

  ...若干、司が押されている。それでもまだ拮抗はできているが...。

「どうして...!?」

〈...おそらく、まだマスターが天巫女としての力を発揮できていないのかと...!〉

  押されている事に司は焦り、その焦りがジュエルシードの力をさらに揺らがせる。

〈(あと一つあればいいのですが、あれは...あれは....!)〉

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