第3章:再会、繋がる絆
第52話「辿り着いた世界で」
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とは思えない。そのために避難誘導を他の人に任せる。
速攻を仕掛けるのは速い動きができるフェイトと奏の二人。
僕や椿でもできるけど、僕らはいざという時のための要員らしい。
なんでも、臨機応変に対処できるだろうというクロノの見識だ。
...それと、最終手段として司さんだ。
司さんは唯一ジュエルシードを正しく扱える存在。
先に祠に向かってもらって、奴が逃げずに他のジュエルシードを使った場合、残りのジュエルシードを用いて抑える作戦だ。
もちろん、そんな作戦に危険がないはずもなく、そのために僕らは控えている。
「(...これらの手段が杞憂に終わればいいが...。)」
...絶対一筋縄ではいかない。
なぜか、そんな予感が僕の脳裏を駆けて行った。
=out side=
「(...ここ...!?)」
司は集落の上空を飛び、祠らしき場所を発見する。
入口が仰々しく飾られている洞窟。おそらくこの中なのだろう。
「....どう?」
〈...ここです。三つのジュエルシードが、この洞窟の奥にあります。〉
シュラインがジュエルシードを探知し、洞窟にある事が確定する。
「シュライン。」
〈...私の探知には反応はありません。まだ来ていないようです。〉
「...でも油断はできない..よね。」
そう言いつつ、周りを警戒しながら司は洞窟へと入っていく。
「(...ジュエルシードはたった一つで世界を崩壊させる力を持っている。...それも、変質して劣化した状態で...そして、それに対抗できるのは私だけ...。)」
強大な力を想像し、少し体が震える司。
「(もし、そんな力がぶつかり合えば、皆が危険に晒される。...私が、しっかりしなきゃ...しっかり...しなきゃ!)」
緊張した面持ちでゆっくりと歩いていたが、そんな思いと共に徐々に駆け始める。
そして、祀られているジュエルシードを見つけた瞬間...。
〈マスター!!〉
「っ...!!」
背後に突然魔力反応が発生する。
反射的に振り向けば、そこには21個の浮かぶジュエルシードと、一人の男がいた。
「クリム・オスクリタ....!」
「...俺の名前を知っているという事は、管理局か...。だが、目的は目の前...もう手に入れたも同然だ!」
司を見たクリムは魔力を迸らせ、目暗ましの魔力弾を放とうとする。
「(っ、逃げる気はなし。つまり...!)」
だが、その動作を目の前に司は動こうとしない。
なぜなら...。
「はぁっ!!」
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