第3章:再会、繋がる絆
第52話「辿り着いた世界で」
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してほしい事があります。〉
「っ、そうだった。この男についてです!」
シュラインの一言に、クロノが再起動してもう一度写真を見せる。
〈この男は歪み、変質した21のジュエルシードを持って、すぐにでもこの世界にやってきます。狙いはもちろん残りのジュエルシード。...我々はそれを止めに来たのです。〉
「21...!?古記録には、一つだけでも世界を壊す程の力が込められていると...!」
「ですから、協力してもらいたいのです。」
シュラインの言葉に狼狽える二人に、僕がそう言う。
〈...そして、マスターがジュエルシードを使う許可をどうか....。〉
「....本来であれば、ジュエルシードを使わせる訳にはいかない。...じゃが、天巫女様であれば...あ奴を倒してくれるのであれば...!どうか...どうか仇を取っておくれ...!」
“仇”...やはり、誰かが犠牲になっていたのだと、その言葉を聞いて思った。
「...任せてください。」
「...司、君が中心となってくれ。...彼らにとってもその方が救いになる。」
「分かってるよ。」
司さんはクロノの言葉にそう返す。
...だけど、少し焦ってるような...プレッシャーに押し潰されそうな司さんの表情から、途轍もない嫌な予感を感じた。
〈...!転移反応を確認...来ます!!〉
『クロノ君!来たよ!!』
シュラインとエイミィさんの警告が同時に響く。
それに伴い、僕自身も転移反応の魔力を感じ取る。
「っ、村長さん方!急いで村人の避難を!ここからの対処は僕達が行います!」
「だ、だが...。」
「....あい分かった!ほれ、急ぐぞ!」
老人が男を引っ張り、集落の中へと戻っていく。
それと同時に、待機していた皆も出てきた。
「...いきなり修羅場ね。」
「まぁ、慣れたものだけどね。」
椿と葵も臨戦態勢に入る。
「司さんは祠らしきものを探して。そっちにジュエルシードがあるはずだから。クロノ!」
「分かってる!」
僕がクロノに呼びかけると、クロノは結界を張る。
規模は集落をまるまる包むほど。できるだけ村人を危険に晒さないための結界だ。
「フェイトと奏は奴がジュエルシードを見つけ、油断した所を速攻で確保するようにしてくれ!くれぐれもそれまでに仕掛けるな!」
「他の人達は集落の人達の安全確保へ!椿、葵....いざと言う時の咄嗟の判断は任せる。」
「分かったわ。」
当初の作戦通りにジュエルシードを囮に奴から“逃げる気”をなくす。
逃げる気がなくなった所を速攻で倒す算段だ。
...当然、上手く行く
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