ENDの書
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レイさん!!」
「「あ?」」
俺の声に気付きこちらを向く彼ら。次に続く言葉を発しようとしたとき・・・
カッ
グラシアンさんの目が紫の輝きを放った。
「ケンカしちゃダメですよ!!」
「「!!」」
グラシアンさんに言われたまま、そのまんまの言葉をナツさんとグレイさんに言う。すると、彼らはなぜか顔を真っ赤にして、俺の方を・・・正確にはお腹よりも下辺りを見ている。
「何見てるんです・・・」
彼らがなんでそんなところで視線を止め、顔を赤くしているのかわからず俺もそちらを見てみる。すると、すぐにその理由がわかった。
薄いピンク色をした素材で作られた、胸元に複数の白いボタンがついている、ケガした患者さんをお世話する人が着る服・・・ナース服になっていた。それも超丈が短いスカートの。
「ちょっ/////!!」
その裾を押さえた後すぐに振り返り、この服になった原因の人物の方を向く。
「何やってるんですか!?」
「ウガッ!!」
スカートを押さえたままグラシアンさんの顎を蹴りあげる。攻撃を彼が受けると、魔法の維持ができなくなったのか、元の男物の服へと戻っていく。
「いや・・・可愛いは正義ってソフィアが言ってたから・・・」
「「「「「なんであいつから影響受けた!?」」」」」
彼の発言にこの場にいる全員の声が重なった。しかし、ローグさんとスティングさんは説得力の欠片もない。なぜなら彼らは、血が流れる鼻を押さえ、チラチラと俺の方を向いていたのだから。
「しかし・・・」
「シリルは黒か・・・」
「意外だったな・・・」
「てっきり白とかなのかと・・・」
「何の感想言ってんだあんたら!!」
確かに黒だったけども!!ボクパンだから!!如何わしい下着なんか穿いてないから!!妙な談義をしないでくださいよ!!
「ほら、丸く納まっただろ?」
「否定はしませんけど・・・」
ドヤ顔のグラシアンさん。ナツさんとグレイさんの重たい雰囲気は落ち着いたけど、それと引き換えに色々と失ってしまった気もするのは気のせいかな?
ヒュンッ
俺が激しく落ち込んでいると、顔を火照らせながら俺から視線を外していたグレイさんの手から、ENDの書が消える。
「!?消えた」
「グレイ!!」
「俺じゃねぇ!!」
今の混乱の隙にグレイさんが本を破壊したと思ったナツさんが睨み付けるが、当の本人もなぜ本が消えたのかわからず怒鳴り返している。
「この本は僕のものだ」
すると、背後から聞き覚えのある声が聞こえ、全員がそちらを向く。そして、その姿を見て、全員の目が大きく開いた。
「返してもらうよ」
黒い髪をし、黒の衣装に身を包んだ青年。天狼島で遭遇したその人物は、分厚い本をその手
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