ENDの書
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
大陸にあった三千機のフェイスは、すべてが破壊されたのであった。
シリルside
イシュガルの空を舞っていたドラゴン。彼らの姿が見えなくなった頃、激しく揺れていた大地が静かになっていた。
「ENDの復活は阻止された。我々の勝利だ」
ナツさんのお父さん・・・イグニールのその声で喜びを露にする。冥府の門の全員を倒し、さらにはフェイス計画も阻止した俺たち。それは、完全勝利といって相応しいだろう。
「敗北・・・」
一時は勝利を確信していたマルド・ギール。しかし、フェイスを破壊されたことでENDの復活が絶望的になった彼は、ショックで顔色が白くなっていた。
「バイスロギアは・・・生きていたのか?」
「ハルジールもスキアドラムも、メタリカーナもグランディーネも、ヴァッサボーネも皆、滅竜魔導士の体内にいた。秘術によって体内にて眠っていた、というべきか」
以前スティングさんやグラシアンさん、ローグさんたちは自分を育てた親を殺したと話していたのを覚えている。でも、実際はそうじゃなくて、彼らの体内に入っていたということなのか。
「本の男と戦っている時、突然立てなくなった・・・」
「あの・・・動悸が起こった時に、体内から目覚めた?」
「それまではずっと俺たちの体の中で眠っていたのか」
アクノロギアがやって来た時、俺もウェンディも起き上がることができなくなっていた。でも、同じ滅竜魔導士であるはずのラクサスさんだけは異変がなかった。
俺やウェンディはヴァッサボーネやグランディーネに魔法を教えてもらったけど、ラクサスさんは体内に滅竜魔法の魔水晶を埋め込んだ第二世代だから、何も起こらなかったのか。
「そうだ!!そういやそれ聞いてなかったぞ!!なんで体ん中にいたんだよ!!俺は食った覚えはないぞ!!」
すると、ナツさんが全員が感じていた疑問を問う。突然俺たちの前からいなくなったということは、眠っている最中にでも体の中に入ったのだろうか?でも、何のために?
「それには二つの理由があった。一つはこやつ・・・アクノロギアのように滅竜魔導士の完全なる竜化を防ぐため」
そう言われ、ドラゴンの墓場であったジルコニスの話を思い出す。アクノロギアは400年前の竜王祭で、ドラゴンから滅竜魔法を授けられた彼は、仲間であるはずのドラゴンたちもその手にかけ、血を浴びていくうちにドラゴンになってしまったと。
「そういや、ジルコニスってドラゴンが言ってた。そいつ元は人間だったんだってな!!」
「うむ。もう一つは・・・!?」
残る理由を話そう
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ