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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第四五話 和合
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が既に必要とされている現状において、不知火弐型の次の段階すらXFJ計画には盛り込まれている―――これはそのXFJ計画の最終目的と完全に競合してしまう。
―――乗る船を選ばねばならない。
「―――分かったわ、嵩宰の当主としてこの計画に篁の遺産を使う事を許可するわ。」
そして嵩宰の当主として決断する。
巌谷と完全敵対する可能性はしばらくないだろう。おそらく、此処にいる人間もXFJ計画を頭から否定はしていない。
恐らく、最大限利用しようと考えているだろう……この場にいる人間は皆、邪魔なら排除するだけ―――という単調な思考は持ち合わせていない。
敵であろうと最大限利用してから使い捨てる―――そういう強かさを持っている。ならば、嵩宰の立場としては何方を選んでもそう悪い方には転ばないだろう。
だが、問題はある。先ほど聞いたG弾推進派とその後の顛末………恐らく大きな動きがあるだろう。だから此処まで急いでいるのだ。
額面通りの早急な通常兵器によるハイヴ攻略、それにしてはやや急ぎ過ぎている。
何らかの大事が起きたそのとき、この計画に加担し斑鳩と繋がりを持っていた。という事実が嵩宰のアキレス腱になる可能性がある。
―――しかし、今は判断材料が足らない。今はその思惑に乗るしかないだろう。
それに個人的感情として唯依の父が遺したというそれを死蔵させたくはない。
「さて、話はこれで終わりか?ならばそろそろいい時間だ、戻りたいのだが?」
そう口にする忠亮、現状新OSの開発に並行して新概念実証機であるX-1製造の監督も行わなくてはならない。
しかも、迫った手術のために指示が要らないレベルにまでプランを詰めておく必要がある。
一言で言えば、非常に忙しいのだ。
「そういうと思っていたよ恭子、呉越同舟……変わらず仲良くしたいな。」
「貴方は昔からなんでも知ったような口を利く――」
「実際、閣下は私が苦労して調べてきたことを既に知っていた事のほうが多いですからね……」
恭子の嫌な奴を見る視線と共に放たれた言葉に真壁がため息をつく。
「これでも自重はしているのだぞ、皆の仕事を取ってはいけないからね。」
「それは良いのですが――――なぜ事態を面白半分にややこしくするのか」
軽い頭痛を覚えたのか助六郎が眉間を揉む。その反応ににこやかに答える斑鳩崇継。その標的を次は義弟に向けようとする―――が。
「趣味さ、他にもいろいろ知っているぞ……そうだな、篁中尉のスリーサイズを後で教えてやろうか?」
「貴様………!」
蟀谷にピクリと青筋を浮きたてる忠亮、正直この下世話な野郎をどうしてやろうかという思考で脳が埋まりつつある。
「はっはっはっ、そう怒るな、
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