機動戦艦ナデシコ
1385話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「何だこれは」
目の前に広がる光景に驚き、呟く。
いや、勿論ナデシコが転移した先で襲撃されているかもしれないというのは考えていた。考えてはいたのだが……さすがにこれは完全に予想外の光景だった。
まさか、こんなに大軍がナデシコを包囲しているとはな。
まぁ、取りあえず……今やるべきことは決まっている。
ニーズヘッグのオープンチャンネルを開いて、周辺にいる機体全てに……それこそナデシコも含めた機体へと通信を繋げる。
「こちらシャドウミラー代表のアクセル・アルマーだ。これは何がどうなっているのか説明して貰いたい」
その通信に最初に応じたのは、当然のようにナデシコ。
俺が来るというのが既に分かっていたというのは大きいだろう。
『こちらナデシコです。お久しぶりですアクセルさん。現在ナデシコは所属不明勢力により包囲されており、攻撃を開始されそうになっています』
映像モニタに映し出されたのはナデシコの通信士のメグミ。
俺の方を見て真面目な表情でそう告げてくる。
同時に……
『こちら連合軍のマナガミ中佐。今回起きている件はこの世界の内政問題であり、シャドウミラーは関与しないように忠告済みの筈である。よって、速やかにこの場から立ち去って貰いたい』
30代程の男が映像モニタに映し出される。
向こうとしては俺達シャドウミラーに手を出されると洒落にならないという思いがあるのだろう。
だからこそ、こうして前もって話をして俺達を撤退させようとしているのだろうが……
「残念だったな。俺は以前の古巣にちょっと戻ってきただけだ。内乱が起きているってのも初めて知ったし。……そもそも内乱が起きていると言うが、何故ナデシコに攻撃を仕掛けようとしている?」
『それは……軍機につき喋る事は許されていない。だがこちらとしてもここで退く訳にはいかない。シャドウミラーが内乱に介入してくるのであれば、こちらとしても相応の態度を取らざるを得ないが?』
「……へぇ。俺と、そしてシャドウミラーと敵対するってのか? 本当にいいのか? お前の独断でシャドウミラーをこの内乱に巻き込んで。それで何かが起きた場合はお前が責任を取るんだな?」
その言葉に、マナガミは苦々しい表情を浮かべる。
向こうにとって俺達シャドウミラーをこの内乱に介入させるというのは、絶対に避けたい筈だ。
それでいてアカツキが逃げ込んだナデシコを逃がす訳にもいかない。
まさに板挟みといった状態のマナガミは、少し考え……やがて苦々しげな表情を浮かべて口を開く。
『ナデシコに逃げ込んでいる戦犯アカツキ・ナガレをそのままにしておくという事は、即ちこの戦いを更に長引かせる事になる。シャドウミラーとの間に戦端を開くのは望ましくはないが、この戦いを早
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ