外伝〜相棒〜
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挫折する前に自分で気付いちまうとはなぁ。」
「はは、俺一人だったら気付けなかったと思うけどね。―――だから、あの時、カッコ付けて聞かなかったことを聞いてみたいと思ったんだ。兄貴みたいに俺の成長を見守ってくれた誰かさんのことをもっと知りたいと思ったから。」
「………ハハ………………」
ロイドの言葉を聞いたランディは寂しげな笑みを浮かべた後ロイドに背を向けて黙り込んだ後、ロイドに背を向けた状態で話しかけた。
「―――なあ、ロイド。お前、俺が今までどれだけ戦場で敵を殺してきたと思う?」
「………想像も付かないな。多分、俺の生きていた世界とはかけ離れた所の話だろうから。」
「クク、正解だ。俺も正直覚えてねぇくらいだ。……物心付いた時から戦場という世界で生きてきた。4つの時にナイフを渡され、6つで拳銃の撃ち方を習った。……実戦は9歳だ。親父の部隊で斥候として働き、ふたりの敵兵を殺した。そして12で小隊を、14で中隊を任されて………5年間………犬のように戦場を駆け回った。」
「…………………………」
(ククク………あたいの予想以上の修羅場を潜っているじゃないか!)
ランディの話を聞いたロイドは目を見開いて黙り、エルンストは好戦的な笑みを浮かべた。
「………だが、俺は逃げた。ガルシアのオッサンみてぇに望まれて抜けたわけじゃねえ………クソみたいな殺し合いに嫌気が差したわけでもねぇ……ただ、何かを見失って戦場からさ迷い出てきただけだ。腐った死人みてぇにな。」
「…………………………」
「その後、あちこちさ迷って、最後にクロスベルに流れ着いて………警備隊に潜り込んだはいいが、ライフル使うのを拒否ってたら阿保司令にクビにされかけて………そして課長に拾われて………何故かこんな場所に立っている。それが俺………ランドルフ・オルランドって男だ。」
「ランディ……ありがとう。話してくれて。」
「ったく………お前、Mっ気でもあるんじゃねえか?どうしてこんなクソみてぇな野郎の過去をわざわざ知りたがるんだか……引いてねぇとは言わさねぇぞ?」
自分の話を聞き、予想外の反応をしたロイドにランディは振り向いてロイドを見つめて溜息を吐いた後、複雑そうな表情をした後、真剣な表情で尋ねた。
「はは………引いたといえば引いたけど。それでもやっぱりどうしても知りたかったんだ。それに、俺の事情ばっかりランディに知られているのもシャクだったし………お互いをある程度知ってこその”相棒”なんじゃないか?」
「え………」
そしてロイドの答えを聞いて呆けた表情をした。
「だってランディが”相棒”って言ったんだろう?さっき俺に声をかけた時に。」
「いや、あれは挨拶代わりっつーか………え、
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