第102話
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同日、22:00――――
その後IBCに到着したロイド達はキーアとシズクをマリアベルの私室のベッドに寝かせて、総裁室でディーターとマリアベルに事情を説明した。
〜夜・IBC〜
「……………………………」
「………お父様……………」
事情を聞いて重々しい様子を纏って黙って考え込んでいるディーターをマリアベルは真剣な表情で見つめていた。
「―――現状で判明している事は確証があるわけではありません。いずれきちんとした証拠を揃える必要があると思いますが………」
2人の様子を見たロイドは説明した後考え込んだ。
「ああ………君達の立場ならそうだろう。………だが私は………今、大きな失望感を感じている。その”教団”の残党とやらの罪深さはもちろんだが………そんな連中に付け込まれ、ここまでの事態を引き起こした愚か者たちには心底呆れ果てたよ。」
「………はい。」
そして重々しい様子を纏って語るディーターの言葉にロイドは頷いた。
「私とて、クロスベルの状況が難しいものであるのはわかっている。ルバーチェのような存在や議員や役人たちの腐敗についてもある程度は仕方ないと諦めていたが………どうやら私はとんだ愚か者だったようだ。」
「……おじさま………」
「そうですわね………IBCは少なからず、クロスベルの政界に影響力がある。お父様は今まで、あえて中立であろうとしていましたけど………」
「その怠惰が今回の事態を引き起こす一因にもなったようだ。………すまない。お詫びのしようもないくらいだ。」
「そ、そんな。」
「いや、さすがにそれは気にしすぎじゃないッスか?」
「実際、権限や責任があるわけでもないですし………」
マリアベルの話に続けた後謝るディーターを見たロイドは恐縮し、ランディとティオはディーター達に非はないことを言った。
「いや、時の政権に対して財界がある程度働きかけるのは本来は常識的なことだろう。………それ以前に、私にもクロスベルを愛する市民の一人という自負があったはずだ。だが忙しさにかまけ……その愛郷心も薄れていたらしい。」
「……………………………」
「……それは私達市民、一人一人がそうだったと思います。」
ディーターの話を聞いたロイドは複雑そうな表情で黙り込み、エリィは疲れた表情で溜息を吐いて答えた。
「ああ………いずれにせよ、ここで愚痴っていても仕方ない。この事態を解決するために我がIBCは総力をもって君達に協力させてもらおう。」
「総裁……ありがとうございます。」
「とても………心強いです。」
ディーターの申し出を聞いたロイドとエリィはそれぞれ明るい表情でお礼を言った。
「といっても、この
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