第3章 リーザス陥落
第92話 大隊長 ミネバ・マーガレット
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打ち合わせ済である。
因みに 2人の共同作業? ――と言う事で、その力に驚きつつも、マリアは 2人を見ながらニヤニヤと笑うのだった。
そんな事が、そんな強引極まりない対処をされている事などは思いもしないのがミネバだ。
「………!!?」
今まさに崩落が起ころうという時に、唐突に鉱山の中腹で大爆発が起こったのだ。そして、同時に不安定な地盤が、揺らいで響く音が町に満ちていく。
「今、いったい何が――……!? (向こうで何かしくじった……? いや、そうだとしても、あんな爆発が起きるハズが……!)」
原因を探ろうと、頭を回転させているが、その時間も最早無い。
「み、ミネバ様っ!? こ、これはいったい……ひぇぶっっ!!」
足並みが乱れるのは、高みの見物を決め込んでいたミネバの直属の部隊の者達だ。指示を仰ごうとした1人の兵士が、落下してきた岩に押しつぶされてしまったのだ。
つまりは、もう考えている暇などは無い。……直ぐにも崩落が来る。しかも、それは自分達が潜んでいるであろう場所にピンポイントで狙いを定めてきているのだ。下にいるリーザス解放軍にも影響があるだろうが、明らかに自分達を。……いや、違う。囮として使っていたトーマの部隊じゃなく――外道な手を使ったミネバを、その部隊だけを狙っているかの様だった。
「馬鹿な……、こんなッ……!! こ、この光は……!!!」
初めて、ミネバの表情から余裕が完全に消えたのだった。
何よりも、圧倒されたのが、あの爆発の後に降り注ぐ、白光の輝きだ。
ミネバが起こした崩落により、無差別に降り注ぐ岩石だったのだが――、町方面に落ちる岩は勿論、眼下で戦いをしているメンバーに降り注ぐ岩石をも削り、岩から砂粒へと変えていっている。
言うならば、味方を守る盾。攻撃は最大の防御、と別の意味で体現している様に見えた。有りえない正確さで、役割を果たしているのだ。
これらを、全てを狙ってやっているのだとしたら―――、とミネバの背に冷たい汗が伝う。
「人間業じゃない……、い、いったいどんな手品を使ってるって言うんだい!?」
正確無比に障害物だけを削り取っていく。
まりで、天から全てを見下ろしているかの様な気分だった。躍らされている気分になるのは確かに不快だったが、それ以上に その所業にミネバは 驚きを隠せられなかった。
そして、自身が置かれた現状。
高みの見物をきめていたミネバだったが、一気に窮地に立たされてしまった為、余裕も吹き飛んでしまった。
「がはははは!! 良いではないか、マリアに、志津香! そして、オレ様の下僕、ユーリ!! 狙いも良く、更
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