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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第92話 大隊長 ミネバ・マーガレット
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通り、中腹を狙う。飛距離は問題なく、後は狙いだけだった。

「……絶対に外さないわよ! あの人でなしにチューリップの力、見せてあげる!! 撃てぇぇぇぇ!!!」

 マリアの号令の元、轟音と共にチューリップの砲身から火が噴いた。
 僅かにだが、放物線を描きながら――狙い通りに着弾し、爆発を起こす。

「やはり、マリアの技術、腕……全部が見事、と言う他無いな」

 ユーリは、それを見て、改めて関心していた。
 狙い通りに、狙った場所に正確に当てる等、簡単ではない。それが 気候にもそれなりに影響が出るであろう飛び道具で、更に距離が離れていれば尚更だ。だが、マリアは正確にやってのけた。色々と難がある所があるのは、ランスと同じだが――、その技能においては、脱帽ものだ。

「こーーーらーーーー! なぁんか、失礼なこと、考えてないーーっ!! 頑張ったんだから、ユーリさんと志津香もやってよぉ!」

 不穏な気配を感じたのだろうか、マリアは抗議の声を上げつつ、全てユーリと志津香に託した。

「ま、普段が普段だからしょうがないでしょ」
「だよな。さて、志津香。オレ達の出番だ。――やるぞ」
「ええ」



 そして――時は元に戻る。



 志津香は、既に魔力の集中を終えていた。両手に魔力を込め―――、討ち放つは、《白き破壊の魔法》。
 ユーリ自身も、鞘に納めた剣の柄を強く握りしめる。迸る煉獄に纏わせる《白き破壊の魔法》。

「白色―――」
「煉獄―――」

 志津香の両手に極限にまで集中し、練られた魔力が形を成してゆく。
 そして、ユーリの剣にも煉獄と共に、白光が迸っていく。

 手の先から迸る白光は輝きを増し――志津香の手から撃ち放たれ、ユーリの剣は いつもの煉獄の闇……黒とは全くの逆。……白き輝きへと姿を変えた。


「極・破壊光線!」
「極光閃!」


 2つの白き閃光が―――鉱山へと一直線に伸びていった。


 撃ち放たれた志津香の魔法は、一直線に崩落していく鉱山へと突き進む。
 そしてユーリの剣から放たれたのは、纏わせた煉獄。技能 リ・ラーニングにより、学習した破壊光線魔法。つまり 《白色破壊光線》と同等の性質を持つ力。纏わせる煉獄の剣、魔法のハイブリットである。



 撃ち放たれた2つの光は、軈て 鉱山に向かう途中で、交わり――、直線の光線だった魔法が、一気に拡散した。


 云わば志津香の白色破壊光線を、ユーリの白色破壊光線(剣術ver)でぶつけて拡散させたのだ。より精密さが要求されるのはそこにある。手から離れた力は、コントロール性が著しく失われる。途中で微調整など殆ど効かないのだが、精密な技能はそれを可能にした。


 そのあたりは、志津香とユーリは
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