19話
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自身の研究室にいた。少なくとも直接的に殺害することは不可能。仮に直接的に殺害したとして、目撃者になる鬼一をそのままにしておくとも考えられない。楯無はそう考える。
こびりつくような違和感を拭えない。一体、この違和感がどこから来ているのか楯無は気づかない。
―――その後すぐに鬼一くんはプロゲーマーになって世界を転戦。そして源三氏は鬼神の開発に着手した。でも……。
鬼一がプロゲーマーの契約を結んですぐの事故。スケジュールなどはすでに決まっていたからそこに問題はない。
―――でも『開発に着手したタイミングがあまりにも早すぎる』。まだ世界では第3世代ISの開発の話がようやく出てきた所。時期的には第2世代ISの稼働データの収集や解析が進められており、第3世代ISにどう活かすかという段階……。
明らかに周りよりも速い段階で鬼神の開発が始まった。
―――無論、月乃宮研究所も例外なく第2世代IS鬼のデータ収集や解析が進められていた。にも関わらず源三氏は鬼神の開発を秘密裏に進めていた。しかも、個人で。
鬼神のベースの鬼は打鉄は日本の正式採用を逃しており、実際に配備されたのはごく少数。故にデータも打鉄に比べてデータは不足している。にも関わらず月乃宮 源三は開発した。
―――鬼一くんの両親が天才と言われていたけど、源三氏も間違いなく天才の類。それも篠ノ之博士の背中を捉えるレベルで。
生まれる時代が違えば間違いなく月乃宮 源三は間違いなく天才と呼ばれる人間。篠ノ之 束という存在がいたからこそ、いち研究所の長になってしまった。
―――でも何? この激しく胸を掻き毟るような違和感は……?
再びキーを叩きデータを漁る。
―――研究所で管理しているファイルからじゃたかが知れるわね……。だったら源三氏の個人ファイルから探すしかなさそうね。
研究所全体で管理しているということ、言い換えればそこに所属している人間ならば誰でも見れるということでもある。そんな場所にランクの高いデータを隠すような奴はいない。
しかし楯無の予想に反して、月乃宮 源三の個人ファイルは拍子抜けするほどあっさりと侵入できるものであった。もっと厳重なものを予想していただけに、大したデータがないのでは? と不安を抱かせるほどであった。
いくつかのファイルが存在しており、その中の1つを楯無は開く。
―――……っ!?
楯無は現役の国家代表であると同時に、裏工作を実行する裏組織に対するカウンター組織『更識家』の当主でもある。裏表問わず、ISに関する情報は日々彼女の手元に集められる。その彼女が知らないほどの情報がそこにはあった。
―――……System-Infinite Stratos-Drive
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