第97話
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………―――ああ、そうだな。」
そして銀の呟いた言葉を聞いたロイドはすぐに優先すべき事を思い出して頷いた。
その後ロイド達は机に置いてあるファイルに目を通し始めた。
ロイド達が目を通したファイルには驚くべき人物が載っていた。
「まさか………こんな………」
「………クク、世も末だな。まさかハルトマン議長さえも取り込まれていたとは………」
「どうやら何かの弱味を握られて協力させられてたみてぇだが………この”楽園”ってのは何なんだ?」
資料に載っていたハルトマンの写真を見たエリィは信じられない表情をし、銀は嘲笑し、ランディは目を細めて呟いた。
「………確か………レンさんがいた教団の拠点の一つだったと聞いた事があります………」
「え………じゃあ………!」
ランディの言葉に答えたティオの言葉を聞いた驚いたエリィはリウイ達を見つめ
「―――ああ。その”楽園”と呼ばれていた拠点で教団の者達がレンを含めた攫って来た子供達に薬物を投与するほか、各国の権力者達に娼婦まがいの真似や暴力を震わせ、活動資金を得ていた。」
「当時、私達が拠点に襲撃をかけた時は地獄絵図のようなあまりにも酷い有り様でした………レンを除いた全ての子供達は”人”としての原型をとどめていませんでしたから………」
見つめられたリウイは重々しい様子を纏って答え、ペテレーネが悲しそうな表情でリウイの説明を補足した。
「……………………………」
「……”教団”の話は私も聞いた事はありますが、まさかそんな酷い事をしていたなんて………!」
「外道共が………!」
リウイとペテレーネの話を聞いていたイリーナは悲痛そうな表情で黙り込み、ティアは信じられない表情で呟き、ランディは怒りの表情で呟いた。
「………そうなると、ハルトマン議長は”楽園”に関わっていた件で”彼”に弱みを握られていたんでしょうね………そして”彼”がクロスベルに潜伏するのをルバーチェに手伝わせたのでしょうね………」
リウイ達の話を聞いたロイドは自分の推理を呟き
「……許せない………自治州代表の一人でありながら何という愚劣なことを………こんな人のためにおじいさまは長年苦労してお父様はクロスベルを捨てて……最後は………」
「「エリィ…………………」」
「……………………」
エリィは怒りの表情で呟いた後何かに耐えるかのように身体を震わせ、その様子を見ていたロイド、イリーナ、ティオは辛そうな表情でエリィを見つめていた。
「………感慨に浸かるのは早い。この黒いファイルによればグノーシスを製造している場所は病院ではなく別の場所のようだ。そして出荷リストによれば………マフィア以外にもかなりの
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