第96話
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「私も見かけていないな………」
イリーナの質問を聞いた男性達の教授達はそれぞれ首を傾げていたが
「あれれ、あの魔獣達だったら変な人が連れていたような………黒い服じゃなかったからマフィアの人には見えませんでしたけど。」
女性の教授は不思議そうな表情で意外な事を答えた。
「それって……」
「熊みたいな大男とか、ハゲた小太りの人ですか?」
女性の言葉を聞いたエリィは驚き、ティオは尋ねた。
「いえいえ。何だか普通の人でしたけど。エレベーターで4階の方に上がって行っちゃいました。」
「4階………教授達の研究室のあるフロアですか。」
「な、何者なのかしら………」
「ええ………一体どうしてこんな事をしたんでしょうか………」
女性の話を聞いたロイドとエリィは真剣な表情で呟き、ティアは不安そうな表情をした。
「ふむ………中を調べるのならくれぐれも気をつけるがいい。」
「私達は、病棟の空き部屋にひとまず避難していよう。」
「何か困ったことがあればいつでも来て下さいねぇ。」
そして教授達は病棟の方に向かって去って行った。
「魔獣や悪魔を率いた謎の男か………お前達、心当たりはあるか?」
教授達が去った後、銀はロイド達に尋ね
「いや………現時点ではさっぱりだ。どうやらヨアヒム先生とは別人みたいだけど………」
尋ねられたロイドは首を横に振って答えた後考え込んだ。
「何者かは知らねぇが………とッ捕まえる必要があるな。何とか4階に上がってみようぜ。」
「ああ………!」
その後ロイド達は探索してエレベーターの解除キーを見つけ、エレベーターを動かして4階に上がり、さまざまな部屋を探索していて、ある部屋―――ヨアヒムがいた部屋に入ると聞き覚えのある青年の声が聞こえた。
「クク、存外早かったものだ。」
声を聞いたロイド達が驚いて声がした方向を見つめるとそこには
「あなたは………!」
「ア、アーネストさん!?」
なんと市長暗殺未遂の犯人、アーネストが窓の外を見つめ
「…………アーネスト………確かその名前は………!」
「………マクダエル市長を暗殺しようとした元秘書か。」
「確か逮捕されたと聞いていましたが………」
アーネストの名前を聞いたイリーナとリウイは表情を厳しくし、エクリアは真剣な表情でアーネストを睨んでいた。そしてアーネストは振り向いて自分に近づいて来るロイド達を見つめ
「やあ、エリィ……2ヵ月ぶりになるかな?まだ宵の口だが、月の綺麗な晩じゃないか。」
不敵な笑みを浮かべてエリィを見つめた。
「アーネストさん………その瞳の色は………!?」
(もはや人の皮を被った”悪魔”に成り
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ