第95話
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〜夜・ウルスラ病院〜
「そう…………そんな事情で病院に。まさかヨアヒム先生が………」
事情を聞いたセシルは頷いた後考え込み
「…………まだ、彼が怪しいと確実に決まった訳じゃないけどね。彼はまだ研究棟に?」
ロイドは疲れた表情で答えた後、真剣な表情で尋ねた。
「それはわからないけれど……他の教授の方々は研究棟に取り残されているかもしれないわ。黒服の人達が連れ出したのは研修医の人達ばかりだったから。」
「そうか…………」
セシルの答えを聞いたロイドは重々しく頷き
「ところで、さっきのあの悪魔や幽霊の大群はいったい何だったんスか?」
「やはりマフィア達が連れ込んできたんでしょうか?」
ランディとエリィは真剣な表情で尋ねた。
「わからないけれど……研究棟からいきなり現れたの。それでそのまま取り囲まれてしまって………」
「どうやら研究棟とやらに何かが隠されているらしいな。時間が惜しい―――早速、向かうとするぞ。」
セシルの答えを聞いた銀は呟いた後ロイド達を促し
「ああ………!って、その前に…………何故、貴方達がここにいらっしゃったのでしょうか、リウイ陛下、イリーナ皇妃、ペテレーネ神官長、ティア神官長。」
促されたロイドは頷いた後、ある事に気付き、部屋の入り口付近で黙って聞いていたリウイ達に視線を向けた。
「……セシル。そいつらに俺とお前の関係は話したのか?」
視線を向けられたリウイはセシルに視線を向けて尋ね
「フフ、私は話していないのですけど、ティオちゃんが説明してくれましたから、もう私がリウイさんの側室の一人である事は知っていますよ。」
尋ねられたセシルは微笑みながら答えた。
「…………どうも。皆さん、お久しぶりです。まさかこんな所で再会する事になるとは思いもしませんでしたけど………」
そしてティオはリウイ達を見つめて軽く頭を下げ
「久しぶりですね、ティオさん。………あら?貴女、その翼…………隠さなくていいのかしら?」
ペテレーネはティオに微笑んだ後ティオの背に付いている漆黒の翼を見て驚いて尋ね
「…………ありのままの自分で生きて行こうと思って、もう隠すのは止めました。」
「そう…………」
ティオの答えを聞いて微笑んだ。
「……俺達が何故ここに来たかだが………久しぶりの休暇の家族との旅行のついでにセシルに会いに来た……ただ、それだけだ。それでセシルに会う為に病院に行こうと思ったのだが、病院の方向から”魔”の気配が感じた上、バスも遅れていると聞いたからな。”何か”あると思って街道を歩いてきたところだ。」
「たまたま私も休みが重なりまして………お母様とも顔を合わせたかったので、一緒にお父様達と来
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