1部分:第一章
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国は」
「北朝鮮だから」
そのだ。北朝鮮が祖国になったからだというのだ。
「だからね。祖国に戻ってそこで暮らそうって言ってるんだ」
「じゃあ金君も」
「まだ決まってはいないけれど」
それでもだ。おおよそだというのだ。
「多分。僕も祖国に戻るよ」
「そうなんだ」
「だから白川君ともお別れだね」
寂しい笑顔で赤い夕焼けの教室でだ。金は白川に言った。
「また縁があったらね」
「うん、その時にね」
「皆と別れるのは寂しいけれど北朝鮮は凄くいい国みたいだから」
「日本なんかよりもずっと」
「だから絶対に幸せに暮らせるからね」
このことには期待している、そんな口調の金だった。
「何も心配はしていないよ」
「じゃあ。向こうでもね」
「元気で暮らすよ」
こう話してだった。実際にだ。
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