機動戦艦ナデシコ
1384話
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ホワイトスターにいるエザリアへと通信を送ると、即座にエザリアが映像モニタに姿を現す。
どうやら向こうも今回のナデシコ世界の件については把握していたのだろう。
普段は冷静な表情のエザリアだったが、今は多少ではあるが緊張した表情を浮かべている。
『アクセル、丁度いいわ。こっちから連絡しようと思っていたのよ』
「そっちでも情報は分かってるみたいだな」
『ええ。それがナデシコ世界の地球で起きた出来事ならね』
どうやらお互いに事情をきちんと理解していると判断すると、早速本題に入る。
「アカツキが社長派のクーデターで殺される寸前だったのを逃げ出して、現在はナデシコに避難しているらしい。それを確保してニヴルヘイムに行きたいんだが、問題ないか?」
『……問題があるかないかで言えば、あるでしょうね。連合軍からこの件については内乱であり、干渉をしないようにという連絡が来ているわ』
「動きが妙に素早いな。……いや、ここまでの出来事を起こすだけの力を持ってる者がいるんだから、それは寧ろ当然か」
『そうね。今回の件から考えると、後ろで糸を引いてるのは随分と陰謀に強い人のようだけど……見せてあげましょう。私達シャドウミラーに対して、生半可な陰謀は全くの無意味だと。それに、政治班としてもこの件については干渉した方がいいと判断しているわ』
「政治班が? また、珍しいな。てっきり止められるかと思ってたんだが」
別に政治班が平和主義という訳ではない。
寧ろ、エザリア、レオン、あやかといった風に政治班には攻撃的な面子が揃っている。
千鶴が平和的な一面を持っているが、切れるとヲホホホホホとか笑いながら長ネギを持ってくる一面もある。
……そう考えると、シャドウミラーの政治班ってやっぱり色々な意味で凶悪な者揃いじゃないか?
そう思った瞬間、背筋にゾクリとしたものを感じる。
『アクセル? どうしたの?』
「いや、何でもない。それで俺達が介入した方がいいって話だったが?」
『ええ。今回の件には連合軍の不穏分子とクリムゾングループ、それとネルガルの社長派といった風に、シャドウミラーにとってあまり好ましくない人達が揃って参加しているわ。そして何より、木連も今回の件には参加しているのは間違いないでしょう。そうである以上、この騒動を収めることが出来れば得られる物は多い』
一旦言葉を止めると、エザリアは真っ直ぐに俺の方を見ながら口を開く。
『まず第1に、こちらの意向を汲んでくれる連合軍。これは、言うまでもないわね。現状の連合軍だと当然だけど私達の都合よりも自分達の都合を優先させるわ』
「そりゃそうだろ。ナデシコ世界の連合軍なんだから」
『そうね。けど、こちらの意向を汲んでくれたらありがたいでしょ』
つまりエザリアが
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