第3話 ドイツより
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テルマの憤りを煽る色気誘う銀髪の美人。
リザ・ブリンカー。
忍者をリスペクとしているセイヨウニンジャで、偵察や潜入任務を担当するマルギッテとフィーネと同期の花形。
そんな彼女の意見にテルマが同意する。
その光景にフィーネが一度嘆息してから制止に入る。
「そこまでにしておけよ2人とも」
『副長!』
「来てたのかフィーネ」
フィーネの声にほぼ全員同時で振り返った。
しかし彼女はリザのみに冷たい目で見やる。
「気づいていたくせによく言う。――――それよりもリザとテルマ、その件では最初に中将と隊長が最初に礼を失したからに他ならない」
「ですが――――」
「それにその件には自分たちの方にこそが非あったと、中将と隊長も認めている。にも拘らずお前たち部下がその件を蒸し返せば、御2人の顔に泥を塗る事になるぞ?それはお前たちの本意ではあるまい」
「むぅ・・・」
「チッ」
フィーネの言葉に理解は出来るので黙ったが、未だ納得まではし切れていない様子だった。
それは予想済みだったようで、フィーネがある提案をする。
「とは言えこのままではお前達も収まりがつかないだろう。だから直とはいかないが、来週の中頃に私とリザで衛宮士郎の情報収集をして来よう。今回はそれで我慢しろ」
「えっ?いいのか、フィーネ!お前バックアップとして、マルの分の書類仕事とかあるんだろ?」
「それをお前にも手伝ってもらうんだ。当然だろ?」
「えー」
それに露骨に嫌そうにするリザを、フィーネは敢えて無視して取り合わない。
そのフィーネにテルマたちが喰いつく。
「副長!でしたら私達も――――」
「テルマ!お前はとコジマとジークは、来週に西欧財閥の盟主のハーウェイ家との会談に向かう中将の護衛があるだろう?それを疎かにする気か・・・」
「う゛」
フィーネのジト目に思わずテルマは後ずさりをする。
マルギッテは猟犬部隊の部下たちを心から信頼しているからこそ、ここの留守や中将の指揮下の別任務を任せられるのだ。
つまりそれを疎かにすると言う事は、マルギッテへの信頼の裏切りと言う事になる。
テルマもそうだがコジマやジークを始め、他の猟犬部隊の部下達もそこまで血迷ってはいなかった。
「・・・・・・了解しました副長。正直口惜しいですが、どちらにしろその手の任務をは得意では無いと言う自覚もあるので、副長の提案通り今回は大人しく引き下がります」
「コジマも了解した!」
「頑張って下さいね〜」
やっと理解を得られたので、その後も少し話をしてから自室に戻るのだった。
最後まで書類仕事を否応事無く突き付けられたリザの露骨な不快さを無視し続けた上で。
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