美鈴と門番
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いですね」
「その悪意ある者と無い者との見分け方は何かあるんですか?」
門番をするに当たって一番重要な部分だ、これが分からなければ門番を務める事は出来ない、
「紅魔館に入るにはここしか無いので、入る時の言動とかで判断するしか無いですね」
とてもアバウトな方法で選別する様だ、もしかしたらここでは俺の常識は通用しないのだろうか?そんなバカな
「いいんですか?そんなアバウトな方法で…かなりザルになると思うんですけど…」
「まあ、そもそもこの紅魔館に喧嘩吹っ掛けようなんて命知らずはこの幻想郷には殆どいませんからね」
「はぁ、そうなんですか…って幻想郷とは何ですか?ここの地名か何かですか?」
幻想郷、地名にしては可笑しな名前だな、それともここの住民だけでの呼び名なのだろうか、何にせよ詳しく聞きたい、もし地名ならば俺が元いた場所にも簡単に戻れるかも知れない
「あれ?幻想郷を知らない?という事は純さんは幻想郷の外側から来た人なんですね」
「外側?どういう事…ですか?」
「えーと、話すと少し長くなるんですけど…」
美鈴の話によるとこの幻想郷と言う場所は俺がいた場所、むしろ世界とは全く別の次元に当たる場所らしい、詳しくは美鈴にも分からないらしいが簡単に言ってしまえば俺から見ればこの幻想郷は異世界って事になる、
そしてその事実が分かったところで俺の置かれている状況は更に悪化する、俺がいた場所から別の場所に移動しただけならばまだ何とかなる、だがそれをも超えて別の世界に来てしまったとなっては俺には帰る手段がどこにも無い、
当面の間…もしかしたら死ぬまでここにいる事になるかも知れない
「うーむ、幻想郷か…帰れる気がしないな、美鈴さんは何か方法とか知ってたりしますかね?」
「残念ながら私は何も…ただこの紅魔館には地下に大図書館があるんです、もしかしたらそこに資料くらいはあるかと」
「図書館か…わかりました、門番終わったら向ってみます」
大図書館に俺が帰る方法のヒントすら無いかも知れないが、俺が出来る限りの事はしてみよう、諦めたりするのはその後だ、とりあえず今は門番に集中しようと思う、せっかく恩返しのつもりでやっているんだ、無駄な事して失敗するわけにはいかない、俺は気を引き締め直した
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