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俺が愛した幻想郷
俺は愛せる? 幻想郷...
吸血鬼ってこんなん?
第二十八話 同じようで違うこと
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でもないのだが... あまりに偶然過ぎた問いだな。
いろいろあり過ぎてあまり覚えちゃいないが、昨日の朝だったか、舌に穴が空いてたんだよな。それも口の中には血の味が残っていた。吸血鬼に吸われた、というのも馬鹿な話だから、寝てるときに自分で噛んだのだろうという考えに至ったのだが...

「んま、そう言うわけだが。いきなりなんでそんなこと聞いたんだ?」

「吸血鬼って普通の物は食べれるのかな、と思いまして」

「食べると思うぞ? そうだな、飴とか好むんじゃないかな」

「なんでそんな的確なんですか」

なんとなく、一昨日の夜にいた女の子のことを思い出して言っただけなのだが... っていうか、あの子何者なんだろう。藍さん曰く、式神みたいだけど。まぁ、それも曰くというより俺の憶測でしかないけど。

如何にも、まぁ、なんとなくね、という顔をして苦笑いして途切れていた返事を返す。すると。はぁ、とため息を吐いて台所へ消えて行った博麗ちゃんの背中が見えた。

「飲み物取ってきます」

ふむ... 吸血鬼かぁ... 妖怪だとか、そんなもの俺に縁はないと思っていたけど。能力に続き、今に至り、予想外な展開だらけだな。
まぁ、それを狙ってここに来たと言っても過言ではないが。

「まぁだ魔理沙で悩んでたりするの?」

博麗ちゃんとは違う、一切の鋭さのないトーンで話しかけてきた博麗ちゃんの姉??霊夢はそう言うと、俺の隣に腰をかけた。

「それなりに」

特に深く考えず、思っていたことを口にした。

「仕方ないと言えば仕方ないのよね。言ってしまえば、珍しいモノなのよ、あなたは」

俺のなんの考えもない浅い言葉に対し、深くも突拍子のない言葉で返事を返してくる霊夢は、俺の返事がないとみて話を続けた。

「珍しいモノに近づきたくなるのは仕方ないってこと。変な意味じゃないけど、常に私もあなたに近づいていろいろなことを聞いてみたいし、言ってみたいと思ってるもの」

にへらと優しく苦笑いをして次は俺の返事を待っていた。なので俺はそれに答える。それこそ、何にも考えていない空っぽの頭でだ。

「俺のいた世界は、もっと胸糞悪いものだったよ。そんな珍しいモノを見つけたら、馬鹿にする、侮辱する、相手になんかしない。もっとも、近寄ろうなんてしないさ」

困った、悲しそうな表情で、俺よりも幾つか小さい手を俺の頭にポンと乗せてきた。

「まるでこの世界で言う妖怪みたいなものね」

「向こうの世界ではむしろ、妖怪とか幽霊とか、好かれてたぞ。本当にいるのかも知らず、みんな馬鹿みたいに騒いでた。幻想郷(こんなところ)想像してた俺も大概だけど」

「同じようで違うのね」

ふふっと小さく笑みを零し、頭に乗せて
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