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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
157 クリスマスの冒険
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を決める前、双子をロンと宥めようとしたのだが…。

―……4階の右側の廊下>氛氓ヒぇ。……俺も地味に興味があるかも―

意外にもロンからフレッドとジョージに便乗するかのような言葉がもたらされる。

……ロンはハーマイオニーと──自慢になってしまうが、ボクと同様、よく点を稼ぐ──俗に云う優等生≠ナあるので、教師ウケ≠ヘ悪くない。ボク、ハーマイオニー、ロンの三人だけで120点は稼いでいる。

……一方、今回の様な悪ふざけにもよく乗っかるので、級友ウケ≠燉ヌい。……ロンの恣意(しい)によって開かれる、レイブンクロー生を始めとした──果てにはスリザリン生などの他寮の生徒が利用する非公認℃G貨店がその最たるものだろう。

閑話休題。

“透明マント”の所有者であるボクが先頭を行き、両斜め後ろにフレッドとジョージが居てロンがその双子の間の後ろを歩く。……有り体云わばボクが頂点≠ニなっている菱形の様な陣形で真夜中のホグワーツを闊歩(かっぽ)していると云うわけだ。

ロンに消音(サイレント)≠頼みながら歩いていると、4階の右側の廊下>氛泱レ的地に到着する。

その廊下の最奥には扉が存在していた。

「……ここだな。……鍵が掛かってら」

「“開け(アロホモーラ)”──よし、開いたぞ」

当たり前と云えば当たり前で扉には鍵が掛かっていた──が、この双子はそんな鍵を見なかった事にするかの様に解錠≠フ呪文を掛ける。……フレッドとジョージのツーカー振りにはびっくりである。

「……聞いてないんだけど」

「ここまで来たら、行くしかないじゃないか──」

「そうそう。いざ、ご開帳ってね──」

ボクの(なじ)りにフレッドとジョージは気にした様でもなく、ドアを開け──ボク、フレッド、ジョージの三者は言葉を失った。

色は黒、頭が三つの4メートルは優に越えていそうな犬が(いびき)をかきながら寝そべっていたのだから、出そうとしていた言葉の一つや二つ、見失ってしまっても仕方のない事だろう。

「「「………」」」

「……なんだ、三頭犬(ケルベロス)≠ゥ」

(……扉…?)

ロンの冷静な言葉がケルベロス≠フ鼾が響く中で、いやに耳に残った。……ふとケルベロス≠フ足元を見ると、扉を発見。

……しかし今はそれどころ≠カゃあない。

ボク、フレッド、ジョージは這う這うの(てい)で寮塔へ帰る事になったのは些末(さまつ)な事である。

SIDE END
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