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とある科学の観測者
発現
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する。

『現在コインは左手にある。その上に右の手のひらをかぶせ上下にシェイクする。
その後同時にグーを作るように見えるが少し左手が遅れる。右手が先に閉じるため
コインは右手で握られ、桐原 瞬の前に両手の甲を上にし差し出される。』

演算処理の結果を紙に記載する。
その後小萌先生は紙に書いたとおりの行動をとった。

「当たった!先生、やっぱりこれって俺の能力ですかね!?」
俺は嬉しさのあまり少し声の音量が上がる。
しかし先生はそんな俺とは反対に考え込んでいた。

「どうしました?先生。」
「桐原ちゃん。予知系の能力は実際は色々な情報から予知するという能力。
つまり全てが完璧にヒットする事はないんです。」
「え?でも俺の全部当たって――」
「そこです。桐原ちゃんの能力は何か特殊なのかもしれません。一度大きな施設で
正確に検査したほうが良いと思います。」


翌日 11時――

俺は小萌先生に紹介状を書いてもらい、能力の研究を行っている大きな施設に
訪れていた。

「では、次の桐原さん。桐原 瞬さん」
「はい!」

俺は施設の女性に促されるままに検査室に入り、色々な調査機器を取り付けられる。
目の前には案内を行った女性が腰掛けた。

「じゃあ、これから目の前の女性が2つの文字を書きます。それを予め当ててください。」
そういうと検査員の男性は俺に紙とペンを差し出した。
それを受け取り能力を使うため集中する。
『どこからか』情報が頭に流れ込み演算処理を行う。
女性がどう動くか。どのように文字を書くか。色々な情報が結果として得られた。
それをできる限り紙に記載していく。
コインのときも実は抜粋して記載していた。
なぜなら演算の結果得られる無いような細かすぎて、記載するにはとてつもなく時間が
かかるし、もちろん紙に収まりきらないからだ。

その後、女性の書いた文字と。俺の結果として記載した文字は一致した。
抜粋し記載した行動等も全て一致。
結果は追ってメールするという事だったので、施設を後にした。

「なんだか、大きくてかっちりした施設って緊張するな・・・。疲れた・・・
それにしても検査員の人も俺の予知した内容と、実際の動作と結果を見て驚いてたな。
ひょっとしてとてつもない能力なのか?」
俺はなんだか気分が良くなり、今日の夕飯は『焼肉ランチ』を食べに行くと決めて家路に
ついた・・・。


同日 23時――

「ふむ。この検査結果だと彼が再度力に目覚めたか。」
「そう断言できます。」
「なぜ力を失っていたのか気になるが、とりあえず彼を回収する必要がありそうだな。」
「動きますか?」
「一度彼の最近の行動を全てまとめなさい。能力の再発現の理由を調査してからで
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