第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#3
RED ZONE 〜封絶〜
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ポケットに突っ込んだまま悠然と歩を進めてくる承太郎に対し、
あろうことか後退までする始末だった。
そして承太郎が再びスタンドを繰り出そうとした。
その瞬間。
「封・絶ッッ!!」
凛々しい駆け声と共に突如、紅蓮の猛火が視界を充たした。
そして己の眼前の遙か彼方から、深紅の炎の大波が頭上を
滑走していきながら白を紅へと染め変え、ソレと同時に足下の奇怪な紋字が描き変わり
紋章が別の形に組み変わる。
(何だッ!? まさか、新手の 『スタンド使い』 かッッ!?)
承太郎が目の前の状況の変異を認識したその刹那。
輝く白銀の光が、遠間に位置する人形達の群を真一文字に斬り裂いた。
そして。
まるで空間がズレたように人形の上半身が胴体から音もなく滑り落ちる。
その数10体以上。
切断面は鏡のように滑らかだった。
人形達は自分が斬られた事すら認識出来なかったのか、
ガラス玉の瞳は最後まで承太郎を見たままだった。
後に遺された下半身から鮮血の代わりに白い火柱が無数に噴き上がる。
その、ゆらめく陽炎の向こう側、に。
そこに承太郎は、再び見た。
焼けた鉄のような、灼熱を点す両の瞳。
火の粉を撒いて、たなびく長い髪。
可憐な指先に握られた戦慄の美を流す大太刀。
黒寂びたコートの裾が斬撃の余韻に靡いて揺れていた。
交差する碧と紅、二つの双眸。
『星の白金』と”炎髪灼眼の討ち手”
スタンド使いとフレイムヘイズ。
二度目の邂逅だった。
【4】
聞きたい事は山ほどあった。
言いたいことは山ほどあった。
だが二人が同時にとった選択は「言葉」ではなく「行動」だった。
互いに右の方向に向かって素早く疾走を開始する。
合わせ鏡の立ち位置だったので結果として真逆の方向に分かれる事になった。
「前門の虎、後門の狼」
そのロジックが現実のモノとなった為、驚愕でアスファルトと道路の上で
棒立ちになっている数十体の人形達。
それに向けて承太郎はその身に宿るスタンドを。
シャナはその手にした大太刀を同時に繰り出した。
「オラオラオラァァァ―――――――――――――――――――ッッ!!」
「でやぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――――――――ッッ!!」
二人の戦闘スタイルもまるで合わせ鏡のように対照的だった。
スタンドのパワーギアをゼロコンマ一秒で限界MAXにまで叩き込み、
音速に達したスタンドが繰り出す拳の弾幕によって、
まるで黄金の旋風の如く全てを巻き込み全てを破壊する承太郎。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!」
その姿、まさに疾風迅雷。
対して、必要最低限の
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