第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#3
RED ZONE 〜封絶〜
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ているかのように。
「フッ、いいだろう……・半端な事じゃあ今のこのムカつきは収まらねー。
まだまだ暴れたりねーぜッッ!!」
【2】
精悍な声で叫び、前方で蠢く巨大な人形の群に向かって承太郎は駆けた。
その長身からは想像出来ない俊敏さ、
人形達はすぐさまに方円を組んで承太郎を取り囲む、
まるで見えない意図で操られているかのように。
そして。
すぐさまに振り上げられた拳や剣が唸りをあげ、
前後左右さらに上下ととあらゆる方向から襲い掛かってきた。
その嵐の中心で。
(来いッッ!!)
承太郎は、己の精神の深奥に存在する『ソレ』に強く呼びかける。
ドク、ン。
蠢く精神の胎動と共に 『ソレ』 は、待ちかねたかのように彼の身体から勢いよく
躍り出てその「姿」を現した。
「星の白金ァァァァァァァァァァァッッッッ!!!!」
承太郎の鋭い呼び声に感応するかのようにそのスタンド、
スタープラチナは襲い掛かる巨大な拳と武器の群に自分の拳を高速と共に向ける。
その、“最初の一つ” がブツかりあった時、
体積比で遙かに上回る筈の人形の拳は軋むように硬められた
スタンドの拳の前に跡形もなく粉砕された。
物理法則を完全に無視した現象だった。
スタンドはそんな事実至極当然だとでもいうように、
視界に映る全ての存在に向けて拳の弾幕の狂嵐を一斉射撃する。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラァァァァァァァァァァァァァ―――――――――!!!!!!!!!!」
猛る承太郎。
スタープラチナの咆吼。
空間がぐにゃりと歪むように全ての人形、
それもありとあらゆる箇所に隙間無く拳型の刻印が穿たれた。
同時に巻き起こる衝撃の余波で、陥没した人形十数体の全身が一瞬で弾け飛ぶ。
ドグッッッッッシャアアアアアァァァァ――――――!!!!!!!!
破壊の轟音は “その後で” ヤってきた。
全ては刹那の間、瞬き一つに満たない時、
無数の人形達の攻撃が承太郎の身体に到達する前の出来事だった。
右手をズボンのポケットに突っ込んで立つ承太郎の前へ、
スクラップにされた人形の残骸が豪雨のように降り注ぐ。
弾けた空気が生み出した気流に学ランの長い裾が靡いた。
「アラストールとかいうジジイに感謝しねーとな。
「名前」があるとスタンドが想い通りによく動くぜ。
さて、残りはあと半分といった所か……」
背後に向き直った承太郎に人形達はたじろく。
右手を
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