第90話
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クロスベル支部にはメンフィル帝国に貴族としての爵位を貰っているあの”ブレイサーロード”と”黄金の百合”もいるのだぞ!?ギルドどころかメンフィル帝国にも警察内部の恥を暴露することにも―――」
ロイドの提案にエリィ達が表情を明るくしている中、ダドリーは怒りの表情で反対したが
「仕方ないでしょう……警察全体のツケなんですから。見てみぬフリをしていた俺達全員の責任です。恥くらい、甘んじて受けるべきではありませんか?」
「ぐっ……………」
ロイドの話を聞いて苦々しい表情をした。
「確かに、こうしている内に失踪者たちがどんな目に遭っているかわかりませんし……」
「消えたマフィアどもが何をしでかすかもわからねぇよな。」
「それにヨアヒムは現段階ではあくまで容疑者の候補に挙がっている程度………決定的な証拠がないから、逮捕して失踪者達の行方を聞く事も不可能ね。」
「もう、体面を気にしている場合ではないと思います。」
「………………………………
ティオ達の話を聞いたダドリーはしばらくの間考え込み
「フン……セルゲイさんもとんだ部下どもと厄介な女を集めたものだ。いいだろう―――ギルドとの交渉はお前達に任せた。私は私で、上層部の目を盗んで動ける人間を一課から確保しよう。場合によっては二課からの協力も得られるかもしれない。」
静かな笑みを浮かべた後、真剣な表情で言った。
「ダドリーさん……感謝します。聞き入れてくださって。」
「フン……勘違いするな。現状ではそうする以外、選択肢がないというだけだ。それよりも―――バニングス。そのバッジの事はいいのか?」
「あ………」
ダドリーに言われたロイドは声をあげて手に持っている警察徽章を見つめた。
「傷ついた警察徽章………」
「本当にお前の兄貴のバッジなのか……?」
「ああ、多分そうだと思う。ティオとルファ姉も見覚えがあるんじゃないか……?」
エリィとランディの言葉に頷いたロイドはティオとルファディエルに尋ね
「はい……多分、例のロッジ制圧の時に付いた傷だと思います………勲章だって言ってました。」
「私もそのバッジを見て事情を少しだけ聞いた事あるわ。昔ある大事件―――この場合例の”教団”事件でしょうね。その時、敵からの凶刃をそのバッジが自分を守ったから、お守り代わりにしていると言っていたわ。」
尋ねられた2人はそれぞれ答えた。
「フン、なるほどな………道理でうるさく言っても新品と交換しなかったわけだ。」
2人の話を聞いたダドリーは納得した様子で呟き
「ダドリーさんは……兄貴と同僚だったんですよね?兄貴が捜査一課に移ってから。」
ダドリーの言葉を聞いたロイドは尋ねた。
「
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