第90話
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
―――”教団”や”グノーシス”の噂を知っていたように。それに今更3錠程度渡した所で、量産している者がヨアヒムだとしたら大した事ではないわ。それに全部は渡していないでしょう?」
「あ…………」
「………確かにこれ程巧妙に自分の存在を隠しているのですから、疑うような接し方で接しても何も話してくれなかったかもしれませんね………」
「”肉を切らせて骨を切る”に似たやり方ですか………確かにそのお蔭でヨアヒム先生が”グノーシス”や”教団”の噂を知っている事がわかりましたものね……」
「………しかももし、”グノーシス”を服用して異常にカンが冴えていたら、内心疑っている俺達の雰囲気も悟って何も話さなかったかもしれねぇしな………」
ルファディエルの説明を聞いてある事に気付いて黙り込み、エリィとティオ、ランディは納得した様子で呟いた。
「さらに付け加えて言えば、キーアを見た時の反応も気になるわね。」
「なっ!?」
「キーアちゃんも関係しているんですか!?」
そしてルファディエルのさらなる話を聞いたロイドは驚き、エリィは真剣な表情で尋ね
「ええ。彼女を見た時、ヨアヒムからとてつもない邪悪な気配を感じたわ。その証拠に遠回しにだけどキーアを何度か自分の手元に置こうとしていたでしょう?」
「!!」
「キーアの入院を勧めた件ですか……」
「そういえば昨日俺達と会った時に真っ先に聞いてきたのはキー坊の事だったな………」
「もし、キーアちゃんが”教団”の事件に関係している子なら……その可能性は高いですね……」
ルファディエルの答えを聞いたロイドは目を見開き、ティオとランディは真剣な表情で呟き、エリィは考え込んでいた。
「犯人と思わしきヤツの事はわかったが………どう炙り出すかが問題か。」
「そうね………人手が圧倒的に足りないわ。消えたマフィアへの対処と失踪者の捜索に加えて、空港の爆破予告もあるし……上層部の圧力がなかったら何とかなったんでしょうけど……」
そして考え込んでいるランディの言葉にエリィは頷いてランディと共に考え込み
「クッ………まさか警察局長までもが完全に取り込まれていたとはな。そうでなければ全警察を挙げた対策本部を設立できたものを…………恥を知るがいい……!警察のツラ汚しが……!」
ダドリーは悔しそうな表情で言った。
「ダドリーさん……」
ダドリーの様子を見て驚いたロイドは考え込み
「―――提案があります。遊撃士協会に協力を要請しませんか?」
意外な提案をした。
「あ……」
「おお……!その手があるじゃねえか!」
「ば、馬鹿な事を言うな!そんな事をしたら、警察内部の恥をギルドに暴露することにもなるし、それに今の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ