第90話
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表情で尋ねた。
「ええ。一つはあの医師から”悪魔”の気配が感じたわ。鉱員のガンツや”グノーシス”を服用したと思われるマフィア達から感じた”悪魔”の気配と同じように……」
「で、でもそれならヨアヒム先生も服用していただけの可能性も……」
ルファディエルの話を聞いたエリィは真剣な表情で言ったが
「……ロイドがセティ達を創っている解毒薬の話をした時、怒りの感情を感じたといってもただの服用者と信じるかしら?」
「ええっ!?」
「…………それだけでは根拠として不十分だ。他に何か決定的な根拠はないのか?」
ルファディエルの答えを聞いて驚き、ダドリーは尋ねた。
「その前に一つ確認しておきたい事があるわ。市長暗殺未遂事件の時に逮捕したアーネストはその後どうなったのかしら?」
「え……どうしてそこでアーネストさんの話が………?」
ルファディエルのダドリーへの質問を聞いたエリィは呆け
「………セルゲイさんから聞かされて知っていると思うが奴は完全に錯乱していた。そこで仕方なく、アーネストが以前から相談していたというカウンセラーをウルスラ病院から呼び寄せて、そのカウンセラーのお蔭でようやく、まともに事情聴衆ができるように……――――――!!」
ダドリーは答えていたが話の途中で何かに気付いたのか目を見開き
「……そういう事か!考えてみりゃあ、アーネストの野郎にも”グノーシス”を服用した疑いがあるからな………」
「しかも薬学で権威を持っている人ですから………”グノーシス”を創るのに最適な場所を持っている人ですね。」
「それによく考えてみたら、一介の医師が噂で”教団”や”グノーシス”の事を知っているなんておかしいわ………!あの事件は関係者内で極秘とされていたんだから………」
「ダドリーさん!そのカウンセラーの方はまさか……!」
ランディやティオ、エリィもそれぞれ驚きや納得した表情で自分達の推理を口にし、ロイドは真剣な表情でダドリーに尋ね
「……ヨアヒム・ギュンターだ………」
尋ねられたダドリーは重々しい様子を纏って答えた。
「「「「……………………」」」」
「………やっぱりそうだったのね。」
ダドリーの答えでロイド達が沈黙している中、ルファディエルは静かに呟いた。
「チッ、そうなるとあの蒼い錠剤を渡したのはミスだったかもしれんな………」
「ルファ姉!どうして言ってくれなかったんだ!?事前に言って貰えれば……!」
そして黙り込んだ後ランディは舌打ちをし、ロイドはルファディエルを睨んで言ったが
「その方がヨアヒムから情報を引き出せると思ったからよ。変に疑って接するより何も知らない状態で普通に接した方が何か情報を話してくれると思ったのよ。―
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