code7 旧友
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…だがな」
「日本武尊も武御雷も天照さえも、駒に過ぎないが、貴様が殺したのはゼロのお気に入りの虐殺マシーン。貴様の行動は既に許容範囲内を超え、その実力は規格外だ」
須佐之男は目を見開き、蒼い瞳で雄大を睨む。
「芽は摘むべきだと判断した、惜しいが貴様を殺す」
周りの家についた、水道のバイプが暴発し、中から数本の水流の鞭が現れる。
「…我等ナンバーズの戦闘員達のすべき事は、この街の刃向かってくる異能者を屈服させることだったが、赤玉が死んだことでゼロは強行手段に走ってしまうかもしれないな」
須佐之男が牙を剥き、くくっと笑みを浮かべる。
四面楚歌、万事休す、絶体絶命。
全てを感じ、雄大は笑った。
詰みだと感じながらもこのまま終われない、死ぬとわかっていても、なんとか生き抜こう。
窮地の中、希望が絶たれた雄大は、感じるがまま行動することに決めた。
『異能の行使、脚力三倍』
小細工はいらない、間髪いれずに神玉の遺体を担ぎ、須佐之男から遠ざかるように後ろに、大通りの方に走った。
須佐之男は呆気にとられたのか、瀕死の雄大の行動に一瞬遅れ、水流の鞭を雄大に目掛けて跳ばす。
水流は雄大が走るよりも早く動き、雄大を捉え尖端を突き刺すように突撃する。
しかし、雄大は跳躍して水流を避け、ビルの側面を走り抜ける。
水流の量は徐々に増え、雄大を捉えて突撃していく。
雄大は更に一段階倍率を上げ、スピードを上回り引き離す。
「小細工はおしまいだ…」
須佐之男の周りの水が収縮し、大きな柱となった。
「落ちろ」
柱は一直線に雄大に向かっていく。
雄大は避けようと壁から跳躍し、地面に降りていく。
瞬間、柱は弾け、大量の水流の鞭に分散して雄大を空中で囲い込む。
須佐之男が拳を握ると共に雄大は水の球体に閉じ込められる。
雄大はその衝撃に為す術無く意識を手放した。
「…くだらん」
水の球体に向かい、手を前に出すと、周りの水が集まり、一本の水流の槍が現われる。
「さらばだ」
言葉と共に雄大に向かって勢いよく槍を飛ばす。
しかし、須佐之男は舌を打ち、槍を飛ばすことを途中でやめ、槍は形を崩し須佐之男の元に戻る。
須佐之男はそれと共に水で自分の周りに障壁を作る。
瞬間、何者かが障壁に弾かれ、同時に雄大を捕らえていた水の球体は真っ赤な鎌によって破裂した。
「…素晴らしい反応、そして察知能力だ。もし俺一人だったらあの人を救出出来なかっただろう」
須佐之男は突然現れた彼を忌々しいというように睨みつける。
「異能警察か」
その男、速水風真はニヤッと笑う。
「ご名答」
「貴様は…速水風真、そしてもう一人は操血鬼の神成樹星雅だな」
「おや、俺達の事を知って
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