イシュガルに舞う
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グレイさんが立っている。
「悪いが破壊する」
「ふざけんなよ、てめぇ」
「ふざけてんのはどっちだよ。こいつが冥府の門を作った。そして、ゼレフ書の悪魔の頂点にいる奴だ。破壊できるうちに破壊しておくべきだろ」
お父さんの依頼で本を取ってこいと言われたナツさん。対してグレイさんも、お父さんの意志を継ぎ、ENDを倒すと誓った以上、引くわけには行かないといった感じらしい。
「イグニールと約束したんだ。その本をよこせ」
「断る」
互いに譲ることのできない想い。二人はすぐにでもケンカを始めそうな勢いで睨み合っていたため、間に入ってそれを止めようと考える。
「ふ・・・二人とも落ち着きましょうよ!!そんなことで揉めてちゃ――――」
そこまで言うと、突然大地が震動し始めたことに気付き、驚いて言葉を止める。
「なんだ?これは」
「地震?」
「いや・・・まさか・・・フェイス?」
最初のフェイス発動の直前にも似たような震動があった。これはもしかしたら、それと同じで、新たなフェイスが発動しようとしている前触れなのかもしれない。
第三者side
「きゃっ!!」
「ルーシィ!!」
突然足がおぼつかなくなり、倒れるルーシィ。前を行くリサーナが声をかけるが、金髪の少女はなかなか起き上がれずにいる。
「なんか・・・力が抜けて・・・」
異変が襲ってきたのはルーシィだけではない。ジェットやウォーレン、ドロイ、エルフマンといった面々も、体から妙に力が抜けて行く現象に襲われていた。
ポフンッ
「きゃっ!!」
その中で一番の被害を被っているのは、彼女なのかもしれない。冥府の門に捕らえられていたリサーナは、服の代わりにアニマルソウルを使っていたのだが、魔力が失われつつあることで、それが解け始めているのだ。
「ちょっ!!やだ!!アニマルソウルが解けたら私・・・」
「ええっと・・・」
あられもない彼女の姿に目を点にしているルーシィ。なんとか体を隠しているリサーナたちをマジマジと見ているウォーレンたちを、エルフマンが一掃しているのは言うまでもなかった。
「これ着てろ、みっともねぇ」
「あ・・・ありがとう・・・」
そんな彼女を見かねたカミューニが着ていた上着を彼女へと渡す。
「そっちは?」
「全然ダメ・・・起き上がれない・・・」
倒れたままのルーシィに声をかける。ルーシィは彼にそう答えるだけで、いっこうに立ち上がることができずにいた。
「エーテルナノが薄くなってる。これがフェイス発動の・・・」
ドランバルトが漂う空気の変化を感じ取りそう言う。間に合わ
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