イシュガルに舞う
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手を後ろから少年が握り、引き寄せる。
「え?」
驚いて思わず振り返るあたし。すると、不意に体を引き寄せられ、ギュッと強く抱き締められる。
「「「「「!?」」」」」
彼が何をしているのかわからず目が点になっているリオンたち。だけど、レオンはそんなことなど気にすることなく、あたしを抱いている。
「ちょっ!!レオン!?/////」
大好きな彼に抱き寄せられ、嬉しい反面恥ずかしくて顔を真っ赤にしている。まさかこれ・・・無事に終わったら結婚しようとか“愛”の告白なんじゃ・・・
「柔らかくて落ち着く・・・マシュマロみたいだ」
「セクハラ!!」
「フギャッ!!」
彼の発言に怒って拳を顔に押し込む。レオンはお菓子が大好き。チョコバナナや飴などを常に食わえているけど、マシュマロやわたあめになるとその感触が好きで、手でよく触ってることがある。
今あたしのことを見て、なぜかマシュマロを思い出したらしくて、その感触が味わいたかったのか、抱きつくと言う行動に出たらしい。
「もう!!早くフェイス壊しなよ!!」
「うん、了解」
とりあえず元気が出たのか、いつも通りの様子でフェイスへと歩いていくレオン。彼が背を向けたところで、みんなからは見えないようにお腹をつまんでみる。
「ダイエットした方がいいのかな?」
最近成長期なのかご飯が美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまう。レオンにマシュマロみたいなんて言われたら、なんか悔しい。なんであの子はいくら食べても太らないのかな?
「シェリア痩せたらなくなっちゃうよ?」
「ありがと、ラウル」
いつの間にか猫の姿に戻っているラウルがそう言ってくれて、嬉しくて彼の頭を撫でる。ラウルは優しいなぁ、レオンもこれくらい優しいといいのに。
「おまけに鈍感だし」
そう言ってオレンジの猫を抱き締め想い人に視線を送る。あたしの気持ちにちっとも気付かない天才児は、気合いを入れ、フェイスをまたも打ち砕いていた。
シリルside
悪魔から人間の姿へとなって地上に落下するマルド・ギール。それを見て俺とグレイさんは、半身の悪魔化とドラゴンフォースを解除する。
「やったな・・・」
「終わりましたね」
「いや・・・まだだ。ENDを破壊しなきゃ俺は・・・」
地面に倒れたまま達成感に浸っているナツさん。俺もようやく終わったと思っていたが、グレイさんにそう言われ大事なことを思い出した。
「そうだった。あの本、取ってこいってイグニールに言われたんだった」
傷だらけの体に力を入れ、なんとかかんとか立ち上がるナツさん。彼の視線の先には、一冊の本を持った
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