イシュガルに舞う
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「うん!!」
「それとソフィアは手を離せ」
「はい・・・」
弱気なミリアーナとソフィアに渇を入れるカグラ。ついでに、何気なく胸を触ってきた少女の手を捻り、お楽しみを阻止された銀髪の少女は、しょんぼりと項垂れていた。
「参るぞ!!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
カグラを中心にフェイスへと突撃する人魚たち。しかし、その攻撃は白き遺産を破壊するに至ることはなかった。
カグラたちがフェイスへと挑むのと時を同じくして、聖十大魔道を擁するこのギルドも、一機のフェイスの元へと集まっていた。
タッタッタッタッタッ
腕を組み、巨大な兵器を見据えている氷の魔導士とその仲間であるメンバーたち。その元に、軽快な足取りでやってくる少女と少年の姿を見て、オーバ・ババサーマが口を開く。
「街の人たちの避難、終わったようだね」
「しかし、おぞましい光景だ」
街の至るところにその姿を現した魔導パルス爆弾。それの破壊に伴い、残骸等の直撃を避けるため、マーガレットの街に住む人たちは、安全な場所へと避難していた。
「こんなでかいもん、俺一人でどうしろって言うんだよ!!」
「キレんなよ。お前一人なんて誰もいってねぇし」
何やら勘違いをしているトビーにユウカが冷静に突っ込む。その姿に、そんな状況じゃないとはわかっているものの、ラウルが失笑していたのは仕方がないことなのかもしれない。
「デカイからってビビってんじゃないよ!!回すよ」
「回すならフェイス回してよ、オババ様」
「レオンそういうのいいから」
若干冷静さを欠いているトビーに怒った様子のオーバがそう言う。そんな彼女にレオンがしれっとケンカを売ってみるが、シェリアに一蹴されたので意識をフェイスへと戻す。
「下がっていろ、俺がやる」
蛇姫の鱗のエースであるリオンが両手を合わせ、魔力を高めていく。
「待て!!」
しかし、後ろから威厳を感じるほどの力強い声が聞こえ、彼は魔法の体勢を解除し、そちらへと視線を向ける。
「一夜殿の知らせによれば、その数は無数。一機のみに時間はかけられん!!急ぐのだ!!」
「はい!!」
大陸全土にそびえ立つ三千機のフェイス。一人一人時間をかけて試しながら攻撃している暇はないとジュラが指摘し、全員がその意見に賛同する。
「聖十大魔道の名にかけて、魔力の消滅などさせはせぬ。皆で一斉に行くぞ!!」
ジュラの声を聞き、一斉に魔力を限界まで高めていく蛇姫の鱗の魔導士たち。
「みんな!!気合いを入れろ!!」
リオンのその声と共に、魔導士たちはフェイスへと一斉に飛びかかった。
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