イシュガルに舞う
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シリルたちがマルド・ギールを倒す少し前。とあるギルドの戦艦では、独特な容姿の男がギルドのメンバーに指示を出していた。
「メェーン」
青い天馬が保有する魔導爆撃挺クリスティーナ改。その操縦室の中央に立つのは、ギルドのエース、一夜・ヴァンダレイ・寿。
「君たち、状況を報告してくれたまえ」
「一夜さん、浮上OKです」
「前方にも以上ありません、師匠」
「妖精の尻尾からの念話、一時保存しましたよ」
司令塔である一夜にヒビキ、タクト、イヴが答えていく。実は彼らは先ほど、ウォーレンからの念話を受け、フェイス破壊のために動き出したものたちなのである。
「先輩、俺たちどうすれば・・・」
「うむ。その内容を、そのまま通信用魔水晶でありったけのギルドに送信したまえ」
「なるほど!!さすが一夜さん!!」
5q四方にしか届かせることのできないウォーレンの念話。おまけに、妖精の尻尾はギルドの爆破により通信用魔水晶も失ってしまった。そんなとき、天馬のクリスティーナから呼び掛ければと思いつき、彼らに助けを求めたのである。
「そして通信の最後にこう付け加えるのだ。大陸の荒廃、この一戦にありと。これより!!我ら青い天馬は、フェイス破壊に向かう!!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
できるだけ多くのギルドにこの非常事態を伝えていく青い天馬の面々。そして、彼らは大陸の魔力消滅を防ぐため、その場所から一番近いフェイスへと向かったのであった。
「一体・・・あれは何なんだ!?」
「でけぇ!!」
「何かの顔・・・か?」
地面から人の何倍もの大きさのフェイスが出現したとあって、街の住民たちは混乱している。その人混みの中を、数人の女性たちが駆け抜け、彼らの視線の先にある白き遺産へと向かう。
「このデッカイのがフェイスなの?カグラちゃん」
「ちょっと多すぎじゃない!?」
フェイスの足下に集結したのは、フィオーレ有数の剣士としてその名を世に知らしめるカグラ率いる人魚の踵。その中で、フェイスを見上げているミリアーナとソフィアがそう言う。
「あれが魔力を消滅させるなんて・・・」
「今は考えるより動くのが先だ。なんとしてもフェイスを破壊する」
慌て気味のミリアーナとは正反対に、普段と全く変わらない冷静な雰囲気のカグラ。彼女の頭の中には、目の前の兵器を破壊すること以外何もない。
「破壊するっていったって・・・」
「かなり大きいし、めっちゃいっぱいあるじゃん!!」
「考えるな、行動あるのみだ」
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