第五海
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なのです!」
あやねぇ、素性がバレたと言うのに、よく平然としていられますよ。
私なんて、いつかバレることだとは分かっていましたが、こんなに早くもばれるとは思っていませんでした。
でも、ばれてしまったなら仕方がありません。
すべて話しましょう。
「私たち、元艦娘査察艦隊は独立権限を持ちながら職務に当たっていました」
「でも、上層部はそれを快く思ってなかった」
私たちは規律違反した提督を監視して、その鎮守府に査察に入って、そこの提督の素性を暴いていたんだけど、中にはそんな提督の味方をする艦娘が現れてしまったため、総旗艦であるありまねぇと打ち合わせをしているときに上層部はその艦娘たちを裁くよう指示してきたのです。
はじめは、どこの査察隊も抵抗があったのですが、回数をこなしていくうちに本来裁くべきである提督を裁かずに艦娘を主で裁くようになっていたのです。
その後、艦隊の異変に気付いた元第三査察隊旗艦の湯川ねぇは姿をくらまし、数週間後には艦娘査察艦隊所属の私たちは脱走しました。
「だからこそ私たちに嫌な役割を押し付けてきたんだよ」
「その後、私たちは南西諸島海域にて湯川ねぇの手掛かりと設計図を求めて探索を行っていたんだ」
でも結局のところはなにも見つかることなくここに引き取られてしまったんだけどね。
でも、なんだろうね。
今まで私を縛っていた何かがとれた気がするよ。
「それより、駆逐艦綾川、及び川上。二人を横須賀まで連行します」
どういうことなのです?
確かに一度は軍から離れていたかもしれないのです。
でも綾川ちゃんは現に私たちのもとに来てくれたのです。
そして、今は電たちと同じ艦隊に所属する仲間なのです。
そんな二人が連行されるのを黙って見ているわけがないのです。
「へぇ、あなたたちが私を連行するんだ。あなたたちでは無理だと思うけどねぇ」
「あ、あやねぇ!」
ダメなのです。
ここで朝潮ちゃんたちに手をあげてしまうと、どうにもできなくなってしまうのです。
それくらい査察隊にいた綾川ちゃんもわかっているはずなのです!
何が目的なのですか?
綾川は満潮を嘲笑うかのように言葉を告げると、その発言に提督以外が何らかの反応をしていた。
「幌筵にいたやつは強かったけど、お前たちはどうなのかな?」
たしか幌筵泊地の査察隊は朝潮さんたちの姉妹である荒潮さんと大潮さんだったはずなのです。
その二人と戦っていたなんて、綾川ちゃんはなにを考えているのです?
「川上ちゃん。綾川ちゃんの話は本当なのですか?」
それは.....
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