機動戦艦ナデシコ
1382話
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攻撃を仕掛けてくる。
放たれたミサイルはジャマーによって命中が見込めない以上、向こうに残された手段は体当たりか至近距離からの機銃による攻撃といったところか。
その中で唯一バッタがメギロートに勝てる可能性があるとすれば、やはりそれは機銃しかないだろう。
先程考えたように、メギロートの装甲の隙間から内部にダメージを与えるといった手段。……だが、そんな行為がそう簡単に成功する筈もなく、放たれた機銃の銃弾の殆どはメギロートの装甲によって弾かれていた。
そうして機銃の射程まで近づけば、メギロートのサークル・レーザーを回避する事も出来ず、それどころか角であっさりと胴体を貫かれ、頭部を噛み千切られ、次々に爆散していく。
戦闘開始から数分。たったそれだけの時間でこちらに攻撃を仕掛けてきたバッタは全てが破壊され、火星の地面へと残骸を撒き散らかしていた。
「さて……こっちに近づいてきた俺達に攻撃を仕掛けてきたって事は、もしかして向こう側に行かせたくなかったのか?」
もしくは、意図的に何もない場所で攻撃して、この先に何かがあると俺に思い込ませるという可能性もあるか。
どちらにしろ確認はする必要があるんだし、行くしかないか。
散らばったバッタの残骸に関しては、取りあえず気にせずそのままここに残して行くことにする。
回収してもいいんだが、その手間を考えると労力に見合わないしな。
連合軍であれば、バッタの残骸というのはお宝なのかもしれないが……いや、ないか。
今までの連合軍でも、チューリップやカトンボ、ヤンマといった戦艦級の存在はともかくとして、バッタ程度であれば倒すのは難しくなかった筈だ。
バリアの類もなく、武器の搭載量も決して多くはない。
だとすれば、武器を使い果たさせれば撃破する……いや、鹵獲するのも難しくない。
まぁ、バッタは木連の中でも雑魚に等しい存在だ。だとすれば、木連の方でも連合軍に鹵獲されるようなことは計算済だろう。
一応シャドウミラーの場合は、キブツに放り込むという有効活用の方法がないでもないが、わざわざ散らばった部品を全部集めていくよりは、それこそ宇宙に浮いているデブリ辺りを空間倉庫に収納してキブツに放り込んだ方が圧倒的に効率的だ。
「何があるのか……楽しみにさせて貰おうか」
呟き、メギロートとシャドウを引き連れながら空中を飛んでいく。
バッタがフェイクの可能性もあるが、それでも一応注意して周辺を見回っていたのだが、数分、十数分、数十分と時間が過ぎても何かを見つけることは出来ずにいた。
「やっぱり囮か何かだったと判断した方がいいのか? このまま真っ直ぐに進み続ければ、火星の極冠に到着するぞ?」
極冠というのは、いわゆる地球だと北極とか南極とか言われている場所だ。
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